[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国務省(DOS)
元記事公開日:
2022/04/06
抄訳記事公開日:
2022/05/24

量子情報科学技術分野の協力に関する米国とフィンランドの共同声明

Joint Statement of the United States and Finland on Cooperation in Quantum Information Science and Technology

本文:

(2022年4月6日付、国務省(DOS)による標記記事の概要は以下のとおり)

2022年4月5日に開催された米国・フィンランド間の科学技術に関する会合に際して、両国政府が次の共同声明を発出した。

米国・フィンランド両国は、量子情報科学技術(QIST)が、基本的な現象の理解と、強力なコンピュータ、安全で迅速な通信、前例のない精度・正確さ・様式を有するセンサーの開発の両方に革命をもたらすことを理解し、このような堅固な技術の出現には、QISTの理論的・実践的理解を拡大し、特性評価・検証・確認のための新ツールを開発するために多大なる努力が必要であることを認識する。

QIST の基本的な理解を拡大し、それによる人類の利益のための新技術の実現を加速するためには、両国の専門知識、創意工夫の能力、創造力を結集する国際的なパートナーシップが重要であることを認識する。両国が積極的に参加している研究・イノベーションプログラムの条件に留意し、その条件下で、国際協力を可能な限りオープンとすることを提唱する。

これらを踏まえ、両国は以下を推進する。

▽公開性、透明性、誠実性、公平性、公正な競争、客観性、民主主義的価値など、我々が共有する原則に裏打ちされた誠実な協力を開始すること。

▽すべての人に参加機会を平等に与える包摂的な科学研究コミュニティを創出し、公平性、多様性、包摂性、アクセス性といった横断的な問題に取り組むこと。

▽ワークショップ、会議等の場で協力し、QISTにおける研究について議論することで、将来の科学的協力のための重複する関心や機会の特定につなげること。

▽学際的な研究を促進し、必要に応じ研究手法、インフラ、データを共有するために、広く包摂的な量子エコシステムを創出する手段を促進すること。

▽多様なステークホルダーを巻き込み、共有関与原則に基づいて将来のQIST市場を成長させることで、QIST研究開発のための信頼できるグローバル市場とサプライチェーンに基づく共有経済繁栄を促進するとともに、経済成長を支援すること。

▽QIST分野の拡大に必要な次世代の科学者や技術者の育成を支援すること。

▽国際的な重要課題や各々の政策課題を議論するための定期的な多国間の機会を活用すること。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]