[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー協会(FhG)
元記事公開日:
2022/03/31
抄訳記事公開日:
2022/05/26

フラウンホーファー協会が「量子の世界」に出展

Fraunhofer zeigt Innovationen in der World of Quantum

本文:

(2022年3月31日付、フラウンホーファー協会(FhG)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

世界的なフォトニクス見本市では、今年初めて「量子の世界」(“World of Quantum”)がが開催される。この見本市では、急速に成長している量子技術市場が注目されている。FhGは、4月26日から29日までホールA4、スタンド180で、この分野の最新の開発状況やそれらの応用分野を発表する予定である。「量子技術を知っている」(“We know quantum technologie”)というスローガンの下、7つのFhG研究所が最新の研究成果を発表する。
量子コンピューティング:FhG研究所は、光子およびイオントラップ・ベースの量子プロセッサ用のレーザ光学セットアップと、スピンベース量子コンピュータのコンポーネントとしての、ダイモンド・ウエハーを展示する。またフラウンホーファー・コンピテンツ・ネットワークの量子コンピューティングは、エーニンゲンの“IBM Quantum System One”の研究プラットフォームに関連する幅広い製品サービスと、最初の応用志向のプロジェクトを紹介する。
量子通信:研究者は、量子コンピューティングと量子通信のインターフェースで、  分散量子プロセッサ間の量子ビットが、既存の電気通信ネットワークを介して、低ノイズ、低損失でどのように伝達できるかを示す。
量子イメージング:最近完了した先進プロジェクトである“QUILT”の量子の専門家が、その結果を初めて発表する。また、量子ホログラフィーを用いて、光に敏感な生細胞を傷つけることなく、光感受性組織サンプルを、高解像度で良好なコントラストと十分な情報量で、より長く観察できる新しい方法を提示する。
量子センサ:FhGの科学者は、プロセス・モニタリングに於ける流量測定において、非接触で「パイプ内を見ることができる」(“Blick ins Rohr”)を実現した。さらに感度を向上させた世界初の窒素空孔(NV)レーザシステムを展示し、体内の微小電流や部品内の微小欠陥の測定が可能である。
本展示会での講演:量子ホール会場の2つのステージで数多くの講演を予定している。「量子の世界」フォーラムでは、主に産業分野での応用事例について、様々なテーマ毎に決められた日に発表する、その他のステージでは、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)が、FhGが参加している25件を含む、量子コンピュータとそのコンポーネントの開発に関する過去3回の公募の中から、有望なプロジェクトを紹介する予定である。

[DW編集局]