[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2022/04/05
抄訳記事公開日:
2022/05/26

オーストラリア・英国・米国(AUKUS)パートナーシップの実施

FACT SHEET: Implementation of the Australia – United Kingdom – United States Partnership (AUKUS)

本文:

(2022年4月5日付、大統領府の標記報道発表の概要は、以下のとおり)

本日、オーストラリアのモリソン首相、英国のジョンソン首相、米国のバイデン大統領は、オーストラリア・英国・米国(AUKUS)パートナーシップの実施に関する進捗状況を確認した。首脳たちは、自由で開かれたインド太平洋、より広くは人権、法の支配、紛争の平和的解決を尊重する国際システムへのコミットメントを再確認した。このコミットメントは、ロシアによるウクライナへの不当な侵略を受けて、その重要性が増している。

AUKUSパートナーシップのもと、以下の2つの関連の取り組みを開始した。

1 潜水艦
AUKUSは、最高の核不拡散基準を維持し、オーストラリアに通常兵器を装備した原子力潜水艦能力を可能な限り早期に提供する。その実装に向けて以下の重要な措置を開始した。
▽情報交換:「海軍原子力推進情報交換協定(ENNPIA)」の発効により、三国間で情報を共有
▽核の管理:数週間をかけてオーストラリアの核管理、インフラ、労働力、産業能力および要件を調査。原子力潜水艦導入の最適な道筋を策定する際にこの情報を活用
▽オーストラリアの労働力:通常兵器を装備した原子力潜水艦を建造、運用、維持するために必要なスキル、訓練、有資格労働力を確保するための初期段階が進行中。例えば、原子力科学・工学の高等教育と訓練を開始
▽新しい潜水艦基地:オーストラリア東海岸に潜水艦基地を建設し、西オーストラリアの既存の潜水艦基地と連携して運用
▽原子力潜水艦建造ヤード:原子力潜水艦建造ヤード建設のための追加の用地確保のための初期段階を実施
▽核不拡散:最高の核不拡散・保障措置基準の確保を国際原子力機関(IAEA)に約束

2 高度な能力AUKUSは、インド太平洋地域の安全保障と安定を促進するため、以下の高度な統合軍事能力を開発・提供する。
▽海底能力: AUKUS海底ロボット自律システム(AURAS)プロジェクトを通じ、自律型水中艇で協力
▽量子技術: AUKUS 量子協定(AQuA)により次世代量子能力を実現するための投資を加速。当初は、測位・航法・タイミングの量子技術に焦点
▽人工知能(AI)と自律性:AIと自律性に関する協力により、意思決定プロセスの速度と精度を向上させ、能力の優位性を維持し、AI搭載の脅威から防御
▽高度なサイバー:重要な通信や運用システムの保護などサイバー能力を強化
▽極超音速および対極超音速能力:高度な極超音速・対極超音速能力の開発を加速
▽電子戦:軍隊が紛争中や荒廃した環境において活動できるよう、ツール、技法、技術の理解を共有
▽イノベーション:各々のイノベーションを加速させ、商業技術をより迅速に統合して、戦闘上のニーズを解決する方法等を相互に学習
▽情報の共有:機密情報の共有を拡大・加速

[DW編集局+JSTワシントン事務所]