[本文]

国・地域名:
韓国
元記事の言語:
韓国語
公開機関:
韓国科学技術企画評価院(KISTEP)
元記事公開日:
2022/03/30
抄訳記事公開日:
2022/05/26

2030年温室効果ガス削減国家目標に寄与する有望技術は?(KISTEP、2022年度10大未来有望技術選定・発表)

2030 국가온실가스감축목표에 기여할 유망기술은?(KISTEP, 2022년도 10대 미래유망기술 선정 및 발표)

本文:

(2022年3月30日付、科学技術企画評価院(KISTEP)の標記記事の概要は以下のとおり)

科学技術企画評価院(KISTEP)は、「炭素中立時代」を今後10年間の韓国社会の核心トレンドとして選定し、温室効果ガス削減目標に寄与する「KISTEP10大未来有望技術」を選定・発表した。

KISTEPは、2009年から将来韓国社会に大きな影響を及ぼす有望技術を検討してきた。そして、2013年からは核心トレンドを選定し、これに関連する「10大未来有望技術」を発表している。核心トレンドは、2020年は「超連結・超知能」、2021年は「アンタクト」、2022年に「炭素中立」となっている。

現在、気候危機に対応するため、炭素排出量を実質的にゼロにするための炭素中立計画が世界各国で策定されている。韓国も2030年までに温室効果ガス排出量を2018年比で40%削減することを目標とし、2020年12月に「2050炭素中立推進戦略」を、2021年8月に「炭素中立重点技術(案)」を発表した。今回KISTEPは「炭素中立重点技術(案)」に基づいて、技術的実現可能性、経済的波及効果、排出量削減寄与度などを総合的に分析し、専門家の意見を集約して「2030年温室効果ガス削減国家目標に寄与する10大未来有望技術」を選定した。

「10大未来有望技術」は次のとおりである。
①二酸化炭素捕捉・転換技術、
②バイオ基盤原料・製品生産技術、
③炭素削減型高炉・転炉工程技術、
④大容量・長寿命二次電池技術、
⑤クリーン水素生産技術、
⑥アンモニア発電技術、
⑦電力ネットワーク系統連系システム、
⑧高効率太陽電池技術、
⑨超大型海上風力システム、
⑩有用資源(レアアース)回収技術。

10大未来有望技術は相互補完性があり、温室効果ガス排出量削減に肯定的なシナジー効果をもたらすものと期待される。例えば、高効率太陽電池と超大型海上風力システムでクリーン水素と電力を生産し、電力ネットワーク系統連系システムで電力品質を安定的に管理し、余った電気エネルギーは二次電池技術で効率的に貯蔵する。また、炭素削減型高炉・転炉工程技術で製銑技術を改善し、工程で発生した二酸化炭素は放出せずそのまま捕捉・転換する。

ジョン・ビョンソンKISTEP院長は、「温室効果ガス排出量を削減するためには、先端技術を開発するだけでなく、国民全員が日常生活の中で努力していくことが重要である。科学技術のイノベーションと規制改正によって10大未来有望技術が2030年温室効果ガス国家削減目標達成に寄与し、国際市場をリードすることを期待する」と述べた。

[DW編集局]