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- 国・地域名:
- スイス
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- スイス国立科学財団(SNSF)
- 元記事公開日:
- 2022/04/14
- 抄訳記事公開日:
- 2022/05/27
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スイスの大学や研究機関がウクライナの科学者約100名を受け入れ
Around a hundred scientists from Ukraine hosted at Swiss universities
- 本文:
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(2022年4月14日付、スイス国立科学財団(SNSF)の標記発表の概要は以下のとおり)
約100人のウクライナの科学者が、スイスの大学や研究機関でプロジェクトに従事することが可能となった。スイス国立科学財団(SNSF)は、2月にウクライナで戦争が始まるとすぐに、ウクライナからの研究者の支援を決定し、通常予算から総額900万スイスフランをこの支援のために用意した。現在、スイスで受け入れている科学者の大半は女性である。
Scholars at Risk Switzerland(危険に晒されている科学者を一時的に受け入れるための37の機関で構成されるネットワーク)との協力により、合計約60名がスイスの約20の研究機関で受け入れられ、1年間学術研究を継続すること可能となった。費用は600万スイスフランで、その他に300万フランが、主にSNSFがすでに資金提供しているプロジェクトに参加しているウクライナ人研究者約40人の支援に費やされた。
需要が高いために、専用予算は数週間で使い果たされた。しかし、すでに承認された助成金のもとで、SNSFのプロジェクトにウクライナ人研究者を採用することは可能である。SNSFは研究機関および連邦政府との協議を開始している。目標は、現在の緊急事態に取り組み、ウクライナの科学者が今後数ヶ月間研究を継続できるようにすること、また戦争終結後に、ウクライナの科学部門を再建できるよう準備させることである。SNSFはまた、ウクライナのカウンターパートであるウクライナ国立研究財団(NRFU)と連絡を取り合い、ニーズと可能な解決策を明確にしようとしている。
SNSFは、ロシアのウクライナに対する侵略を最も強い言葉で非難する。この戦争は、ウクライナの人々とインフラの両方に壊滅的な影響を与えている。この露骨な侵略は、自由、民主主義、自己決定に対する攻撃でもある。
[DW編集局+JSTパリ事務所]