[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
国家発展改革委員会高新技术司
元記事公開日:
2022/05/10
抄訳記事公開日:
2022/05/31

「第十四次五カ年計画バイオエコノミー発展計画」を発表

国家发展改革委印发《“十四五”生物经济发展规划》

本文:

2022年5月10日、中国国家発展改革委員会は、「第十四次五カ年計画バイオエコノミー発展計画」を発表した。概要下記のとおり。

現在、ライフサイエンス分野の基礎的フロンティア研究は持続的に活発に行われており、バイオテクノロジー革命のうねりは世界を席巻するとともに経済社会発展への統合を加速させており、生命の健康、気候変動、資源・エネルギーの確保、食糧の安全保障等の重大な課題に取り組む人類に全く新しい解決案を提供している。

「国民経済・社会発展第十四次五カ年計画と2035年までの長期目標要綱」において、バイオテクノロジーと情報技術の融合とイノベーションを推進し、バイオ医薬、バイオ育種、バイオ材料、バイオエネルギー等の産業の発展を加速し、バイオエコノミーを拡大および強化すると明記している。中国のバイオエコノミーの質の高い発展を科学的に計画し、体系的に推進するため、国務院の同意を経て、国家発展改革委員会は「第十四次五カ年計画バイオエコノミー発展計画」(以下「計画」と略)を公布した。

「計画」にて、バイオエコノミーは、ライフサイエンスとバイオテクノロジーの発展・進歩を原動力とし、バイオ資源の保護、開発、利用に基づき、医薬、健康、農業、林業、エネルギー、環境保護、材料等の産業との広く深い融合を特徴とする、としている。

バイオエコノミー発展に関し、5つの原則を定めている。
1.イノベーション主導を堅持する。
2.体系的な推進を堅持する。
3.ウイン・ウインの協力関係を堅持する。
4.人民に幸せをもたらすことを堅持する。
5.リスクコントロールを堅持する。

また、バイオエコノミーの4大重点発展分野を下記の通りに示している。
1.「病を治すことを中心とする」から「健康を中心とする」への転換という新たな流れに順応し、人民の生活と健康のためのバイオ医薬を発展させる。
2.「衣と食の解決」から「栄養の多元化」への転換という新たな流れに順応し、農業近代化に目を向けた生物農業を発展させる。
3.「生産能力、生産効率の追求」から「エコロジー優先の堅持」への転換という新たな流れに沿って、グリーンで低炭素なバイオマス代替品を開発する。
4.「受動的防御」から「能動的保障」への転換という新たな流れに対応し、中国のバイオセキュリティ、リスク防止・制御とガバナンスシステムの建設を強化する。

「計画」は、バイオエコノミー発展における各段階の目標を次のように示している。
・2025年までに、バイオエコノミーが質の高い発展の強力な推進力となり、全体の規模は新たな水準に達する。科学技術の総合力が新たに強化され、産業の融合発展は新たな飛躍を実現し、バイオ安全保障の能力は新たなレベルに達し、政策的環境は新たな局面が切り開かれる。
・2035年までに、社会主義的現代化を基本的に実現させるという要求に従い、中国のバイオエコノミーの総合的力は国際的にしっかりと先頭に立つ。トップレベルの技術力、強大な産業力、広範な融合・応用力、強力な資源保障、制御可能なセキュリティリスク、制度・システムの完備した、新たな発展の局面を形成する。

「計画」は、バイオエコノミー発展における5つの重点課題を以下の通りとしている。
1.バイオエコノミーにおけるイノベーション基盤の強化。
2.バイオエコノミーの柱となる産業を育成・強化。
3.バイオ資源の保護・利用を積極的に推進。
4.バイオ安全保障システムの構築を加速。
5.バイオ分野の政策環境の最適化に努力する。

[DW編集局]