[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2022/04/26
抄訳記事公開日:
2022/06/10

NSF、宇宙天気災害に対するレジリエンス向上の研究を支援

Teams of NSF-supported researchers to increase society's resilience to space weather hazards

本文:

(2022年4月26日付、国立科学財団(NSF)による標記発表は以下のとおり)

米国立科学財団(NSF)は、統合型地球宇宙科学におけるグランドチャレンジ、「社会的レジリエンスに向けた国家宇宙天気の専門知識と研究の推進(ANSWERS)」の第1回助成対象者を発表した。ANSWERSプロジェクトは、太陽と宇宙の物理学、および宇宙天気と宇宙気候という2つの主要な研究分野に焦点を当てている。これらのトピックは、科学的発見を推進し、国家の経済と安全保障を保護するうえで重要である。磁気嵐などの太陽および宇宙の天気事象は、衛星通信、航法システム、電力、その他技術に依存した社会活動に災害をもたらす。

ANSWERSは、動的・統合的な太陽地球システム、および宇宙天気の原因と影響を理解するためのコラボレーションの機会と全体的なアプローチを提供する。ANSWERSを通じて、(太陽と地球空間の観測、モデリング、理論、実験、計算科学、および教育の)専門知識を持つ研究者たちが協力し、太陽と宇宙の物理学および宇宙天気における最難問のいくつかに取り組む。

新たな助成は、女性科学者、学生、マイノリティ受入大学の学生やその他の研究者、さらにEPSCoRプログラム下にある州の大学研究者など、初期のキャリア研究者と、STEM分野で伝統的に過小評価されてきた研究者への支援を通じて、宇宙天気科学と教育への参加を拡大する。研究チームは、太陽望遠鏡、全天画像装置、ライダー、レーダー、磁力計、実験用プラズマ物理施設、および中性子モニターなど、NSFが資金提供する科学機器を使用してその目標を達成する。

NSFは、クレムソン大学の「静穏時および磁気嵐時の宇宙天気に対する大気波動と地磁気擾乱の影響」をはじめとする7件の研究プログラムへの助成に約1,200万ドルを投資する。その各々が宇宙天気の研究、レジリエンス、および教育を推進させる。プロジェクトチームには、全米の大学、研究機関、民間企業、および非営利組織の科学者が参加している。宇宙天気リスクに対するレジリエンスを高めることに加え、ANSWERSの助成資金は、新たな科学技術労働力に対する訓練の機会を提供する。ANSWERSプロジェクトには、太陽地球宇宙システムの理解を深めるための教育または市民参加の要素が含まれている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]