（2022年5月21日付、大統領府による標記記事の概要は以下のとおり）

韓国のユン大統領は、就任早々、米国のバイデン大統領を韓国に迎え、米韓同盟の最近の成果を深く評価し、その磐石な基盤の上に引き続き継続することを誓う、以下のような共同声明を発出した。

平和と繁栄のための支柱：
両大統領は、韓国の防衛と米韓相互防衛条約に基づく統合防衛態勢に対する相互のコミットメントを再確認した。バイデン大統領は、核、通常兵器、ミサイル防衛能力を含む米国のあらゆる防衛能力を用いた米国の韓国に対する拡大抑止コミットメントを再確認した。また、北朝鮮がもたらす脅威の拡大を考慮し、両大統領は、朝鮮半島とその周辺における統合軍事演習および訓練の範囲や規模を拡大するための議論を開始することに合意した。さらに、米韓は、国家主導のサイバー攻撃を含む北朝鮮の様々なサイバー脅威に立ち向かうための協力を大幅に拡大する。

戦略的な経済・技術パートナーシップ：
両大統領は、重要・新興技術およびサイバーセキュリティに関する協力を深め、拡大すること、そして、民主主義の原則と普遍的価値に基づく技術の開発・使用・発展を約束した。また、両大統領はそれぞれの国家安全保障会議に指示し、両政府間の官僚的・政策的アプローチを一致させることを目的とした経済安全保障対話を立ち上げる。さらに、両大統領は、米韓の科学者、研究者、技術者が世界で最も革新的なグループの一つであることを十分に認識し、この比較優位を活用して、最先端の半導体、環境に優しいEVバッテリー、人工知能、量子技術、バイオテクノロジー、バイオ製造、自律ロボットなどの、重要技術や新興技術を保護・促進するための官民協力を強化することに同意した。

世界的な包括的戦略的提携：
ユン大統領は、インド太平洋地域とそれ以外の地域における自由、平和、繁栄を推進するための役割を強化することを想定した、韓国の世界基軸国家に向けた構想を発表した。両大統領は、民主主義とルールに基づく国際秩序の促進、腐敗との戦い、人権の推進という共通の価値観に根ざしたグローバルな包括的戦略同盟へのコミットメントを再確認した。両大統領は、気候変動がもたらす現実的な脅威を認識し、パリ協定の下で発表した国別貢献へのコミットメントを再確認し、その実現に向けて努力する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]