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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2022/05/16
- 抄訳記事公開日:
- 2022/07/05
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国家水素戦略:未来のエネルギー・キャリアとしてのグリーン水素
Nationale Wasserstoffstrategie: Grüner Wasserstoff als Energieträger der Zukunft
- 本文:
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(2022年5月16日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおり)
産業、輸送、暖房部門のいずれにおいても、気候目標を達成するためには、生活のあらゆる分野でグリーン・エネルギーが必要である。そのためには、電化が困難または不可能な分野にも再生可能エネルギーを持ち込む必要がある。水素は、太陽と風が豊富な世界の地域からグリーン・エネルギーを輸入することを可能にする。同時にこれによってエネルギー輸入の多様化も図ることができる。
グリーン水素とは?
グリーン水素は、いわゆるセクターカップリングや再生可能エネルギーに基づく、持続可能でグローバルなエネルギー・システム構築のために緊急に必要とされるビルディングブロックとなるものである。「太陽光を出荷する“Shipping the sunshine」」というモットーの下、グリーン水素は、風・太陽光・水の多い地域で製造され、そこから輸出され、世界のエネルギー需要を満たすことができる。水素技術の世界市場は、すでにダイナミックに発展しており、ドイツ企業はその成長の恩恵を受けられる可能性が高い。国家水素戦略:気候保護はメイド・イン・ジャーマニー“Made in Germany”
国家水素戦略は、気候、エネルギー、産業・イノベーション政策を相互に結び付けている。この戦略の目的は、ドイツをグリーン水素の世界的パイオニアにし、水素技術における市場リーダーシップを長期的に達成・確保することである。メイド・イン・ジャーマニーの気候保護技術は新しいトレードマークとなるべきものである。ドイツの研究機関と企業は、水素技術の世界的リーダーの一つであり、複雑な産業プラントの建設は、ドイツのプラント建設のコア・コンピタンスである。有するノウハウで世界的なエネルギー転換を図ることになるユニークなこの機会を活用しなければならない。水素貿易:欧州と世界におけるパートナーシップ
研究を活かして、欧州と世界での新しい戦略的パートナーシップを構築する予定である。たとえばオーストラリアや南アフリカ・西アフリカ諸国と共に、実証プロジェクトにおいて、国際水素貿易の基盤を築き、これにより、ドイツの革新的なテクノロジー企業に、新しい輸出の機会と販売市場が創出されることになる。 [DW編集局]