[本文]
-
- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立宇宙研究センター(CNES)
- 元記事公開日:
- 2022/06/13
- 抄訳記事公開日:
- 2022/07/20
-
宇宙輸送の研究開発で採択した2プロジェクトの概要
- 本文:
-
(2022年6月13日付、国立宇宙研究センター(CNES)の標記発表の概要は以下のとおり)
国立宇宙研究センター(CNES)は、宇宙輸送領域の研究開発チャレンジを主導し、宇宙エコシステムの開発を促進しているが、これらは、将来的に宇宙輸送の課題に対処できる企業や研究機関の選抜を目的としている。この措置によりCNESは昨年、19社の企業とのパートナーシップを開始し、10万ユーロの資金を伴う共同研究を始めた。それら採択企業のうち、「Blackleaf社」と「CES Works社」を紹介する。
Blackleaf社は2018年にストラスブールで設立され、産業界が大きな関心を寄せるグラフェン(グラファイトを変換することによって得られる材料)を製造するための方法を開発した。鋼の200倍の強度を備えた優れた熱と電気の伝導体であり、防水性があり非常に軽量である。
このチャレンジの一環で、同社は、打ち上げロケットにグラフェン・コーティングを使用することを提案した。適用分野は、表面を加熱すること、逆に、宇宙船の特定の領域を冷却すること、静電荷を放散することの3種類である。チャレンジの結果を受けて、同社はCNESの将来のニーズに関連して自社の技術を評価するために、年初に研究開発を開始した。
もう一つの採択企業であるCES Works 社は、CES Worksグループの上流側の研究開発と、スタートアップ・スタジオのモデルに基づいた独自の破壊的ソリューション開発を担当するアクティブな持ち株会社である。同社はすでに宇宙の分野で活躍しており、特にガリレオ・プログラム、フェルミ-グラスト・プログラムの一環で開発に取り組み、航空、モビリティ、国防イノベーション庁の公募プログラムであるi-Novイノベーション・コンペティションの採択企業でもあった。打ち上げロケットの研究開発チャレンジへの対応として、Ariane Next型の打ち上げロケットの上段を回収して再利用するための監視式着陸装置システムを提案した。チャレンジの結果を受けて、CES Works 社は、理論的な実現可能性を実証するために、ソリューションの事前設計作業をすぐに開始した。
[DW編集局+JSTパリ事務所]