[本文]
-
- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 科学技術部
- 元記事公開日:
- 2022/06/21
- 抄訳記事公開日:
- 2022/07/26
-
中国・第30回国際熱核融合実験炉(ITER)理事会に出席
- 本文:
-
中国科学技術部は、張広軍中国科学技術部副部長が、代表団を率いて第30回国際熱核融合実験炉(ITER)理事会に出席したことを報じ、次のように述べている。
2022年6月14日から16日にかけて、ITER機構の本部が置かれているフランスのサンポールレデュランスで、第30回ITER理事会がオンラインで開催された。これは、2020年に新型コロナウイルスの世界的な流行が始まって以来、初めてとなる本部所在地で開催のITER理事会となる。
ITER計画と組織の最高意思決定機関として、ITER理事会第30回会議は、ITER機構長の後任計画、2022年プロジェクトのベンチマーク更新、フランス原子力安全局の設置工事停止点の検査、2022年ITER管理評価等の重要な議題を重点的に審議した。理事会は、ITER機構と各当事者の執行機関がこの半年来、さまざまな困難、挑戦を克服し、ITER計画のために払ったたゆまぬ努力を十分に認識した。プロジェクト全体の完成率は、前回の理事会で報告された74.8%から76.5%に向上している。理事会は、全会一致で、既定の選考プロセスを通じて、新任の機構長ができるだけ速やかに選出されることを希望すると表明した。
張広軍科学技術部副部長は、会議に先立ち、ガリバITER理事会議長と多田栄介暫定機構長とそれぞれ会見するとともに、代表団長会議に出席した。中国代表団は、EU、ロシア、韓国、日本、インドの代表団と2国間会談を行い、理事会で討論する重要議題について十分な意見交換と意思の疎通を図った。理事会公式会合において、張広軍副部長が発言し、ITER計画の現在の進捗状況を高く評価するとともに、焦点となっている関連問題に関して中国側の懸念を表明した。張広軍副部長は、ITER計画の7当事者は共通の未来を持つ核融合運命共同体であり、「一つだと折れやすいが、たくさんだと折れにくい」と語った。ITERチーム全体が、核融合エネルギーの平和利用という共通の目標に向かい、事実に即して問題を処理し、課題に正面から立ち向かい、真剣な調査・判断を通じて実行可能な解決案を提起し、協力して困難に対応し、共通の未来に向けて協力することが必要である、と指摘した。
理事会の期間中に、中国代表団一行は、ITERの組立現場を訪問し、「真空チャンバー・ファンセグメントの設置および冷却水システムの試運転」祝賀式典に出席し、ITER機構で働く中国人スタッフを慰問すると同時に、ITER本体組立タスクの中国側請負入札セクション(TAC-1)工事の執行状況について調査した。張広軍副部長は、ITER機構の中国人スタッフと意見交換した際に、ITER計画はこれまでに中国が平等の身分で参加した最大規模の国際科学技術協力計画であり、皆さんは中国側の代表として、我が国がITER計画の組織と実施において、引き続き深く参加するために重要な役割を果たしたと指摘した。
[DW編集局]