[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2022/07/20
抄訳記事公開日:
2022/08/18

研究評価改革: 協定が最終合意

Reforming research assessment: The Agreement is now final

本文:

(2022年7月20日付欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

共創活動として2022年1月に開始した、研究評価改革のための協定の起草プロセスが、大きな節目を迎えた。7月8 日、協定の最終版が、本プロセスへの参画に関心を示す40か国以上の350を超える機関が集まる関係者会合において提示され、本日、本記事とともに公開された。

参画する機関には、官民の研究ファンド、大学、研究機関等、それらの協会や連合、国や地方の公共団体、認証・評価機関、学会や研究者団体およびその他の関連機関が含まれ、多様な見解や観点を代表している。これら参加機関は、欧州大学協会 (EUA)、Science Europe、欧州委員会の代表者、および研究に関する研究の専門家であるKaren Stroobants博士から構成されるチームが作成した、各改訂版に対するフィードバックを提供してきた。また全欧州の多様な研究コミュニティを代表する 20 の研究機関からなるコアグループも起草プロセスに貢献し、EU加盟国・準加盟国は、ERAフォーラムおよび欧州研究圏委員会 (ERAC) の枠組みの中で、協定についての諮問を受けている。

研究評価改革に関する協定は、研究の質と効果を最大化するという包括的な目標を掲げ、研究、研究者、研究機関の評価慣行の変更に関する共通の方針を定めている。この協定には、改革の原則、責務、時間枠が含まれており、改革実施への協力を厭わない組織連合体としての原則が示されている。

本協定に署名した機関は、研究、研究者、研究機関の評価として、研究の質と効果を最大化する多様な成果、実践、活動を認めるという共通のビジョンにコミットする。これには、主にピアレビューを中心とした定性的判断に基づき、かつ定量的指標の責任ある使用によって裏付けられる評価が必要である。

協定と連合体に支えられる改革の動きは、より質が高く、より効果があり、より効率的で包括的な研究システムの構築に向けて共に前進するため、包括的・協力的な空間になることを目指す。この改革は、各機関の自律性を全面的に尊重しつつ、予備試験や実験、新たな評価基準・方法・ツールの開発、そして共同の批判的考察、優れた実践例の交換、相互学習のためのプラットフォームを提供する。連合体の活動の支援を受けて、各機関は責務を実行するための手順と改革の行程を決定する。この行程は、国、分野、個々の研究者・研究組織・機関・プロジェクトの評価や各機関の戦略的目標と使命によって異なる。

研究評価に関連している機関は、その拠点が欧州内であれ欧州外であれ、まず協定に署名し、後に連合体に参加することが奨励される。

連合総会の初会合となる「設立総会」は、2022年晩秋に開催される予定である。

[DW編集局]