[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
外務・英連邦・開発省(FCDO)
元記事公開日:
2022/08/17
抄訳記事公開日:
2022/09/08

英国政府が、科学プログラムへの参加についてEUとの協議を要請

Government requests consultations with EU on participation in EU science programmes

本文:

(2022年8月17日付、外務・英連邦・開発省(FCDO)の標記発表の概要は以下のとおり)

政府は、EU科学研究プログラムへの英国の参加決定に向け、EUとの正式な協議を開始した。これは、EUが貿易協力協定(TCA)に基づく合意の履行を依然として遅らせていることに対応したものである。

政府は、2022年8月16日に欧州委員会に書簡を送り、EUプログラム(Horizon Europe、Copernicus、Euratom Research and Training、Fusion for Energy)への英国の参加と、プログラムサービス(Space Surveillance and Tracking)へのアクセスの最終決定に関する協議を早急に開始するよう要請した。

英国の参加は、2020年にTCAに基づいてEUと合意されたもので、関連法令が承認され次第、合意が履行されるはずであった。この時間軸での履行は、英国の研究者や企業がそれぞれのEUプログラムに最初から全面的に参加するために不可欠であったが、TCA合意後18か月以上が経過した今も、EUは英国の参加を拒否している。

プログラムへの参加は、依然として英国の選択肢であるが、EU側の遅延により、英国とEU加盟国双方の研究者・企業に耐え難い不確実性を生じている。そのため、政府は英国の参加を最終決定する協議の開始を要請している。これは、英国とEUの間の問題解決のためにTCA中で合意されているメカニズムである。

政府としては、この期間中も、英国の研究開発セクターを支援し、継続的な協力を確保することは、引き続き優先事項である。そのため、英国は協議の開始と並行して、EUが約束の履行を拒否し続けた場合に備えて、国内における大胆かつ野心的な代替計画の策定を継続しており、2022年7月20日に、その詳細を発表した。遅延が続く場合、政府はこれらの計画を実行に移すかどうかを決定せざるを得なくなる。

英国とEUはこれまで以上に協力して、ネットゼロからグローバルヘルスやエネルギー安全保障に至るまで、共通の課題に取り組む必要がある。英国政府は、これらの問題を解決するため、欧州委員会と協力する用意があり、建設的な協議を期待している。

[DW編集局]