[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国研究・イノベーション機構(UKRI)
元記事公開日:
2022/08/22
抄訳記事公開日:
2022/09/14

地球の健全性に関する研究助成の優先順位に関する意見募集

Prioritising future research funding on planetary health

本文:

(2022年8月9日付、英国研究・イノベーション機構(UKRI)の標記発表の概要は以下のとおり)

自然環境研究会議(NERC)は、UKRIを代表して、地球の健全性に関する研究の優先順位判断に役立つ意見や情報の提供を求めている。

人間の活動による地球環境の破壊は、我々の健康に大きな悪影響を及ぼす。気候変動、都市化、汚染、食料システムの変化が、栄養、メンタルヘルスに影響を与え、非伝染性疾患や感染症のリスクを高めることになる。

■分野横断ワークショップ
地球の健全性に関する研究課題には、学際的な対応が必要であり、UKRI は、国内および世界の課題に取り組む学際的なアプローチを促進している。自然環境研究会議 (NERC) は、今年初めに分野横断的なワークショップを主導し、次のことについて議論した。詳細は、ワークショップレポート参照:UKRI planetary health workshop report

・取り組むべき地球の健全性研究テーマ
・英国の強み
・UKRI が付加価値を与えることができる領域

■ワークショップからの主要提言
① 地球の健全性に特化したファンディング機会を設け、環境的・社会経済的ストレス要因とその地球健全性への影響を明確に関連付けて検討するアプローチ、イノベーション、方法論の開発と、環境変化に適応、または環境変化を緩和しようとする介入行動の効果評価法の開発を進める。
② 地球の健全性アプローチを、複雑な課題に関する意思決定や変革的施策に応用する試みを助成する。システムベースの科学的アプローチを活用して、そうした模範例を作ることで、今後の研究、訓練、その他の活動の展望が生まれる。
③ UKRI全体で地球の健全性に関する意識を高め、対話を増やし、One Health、Global Health、Ecological Public Health、Ecosystem Services などの枠組みで使用されている同様のアプローチを採用して、地球の健全性研究を適切なセクター固有のイニシアチブに組み込む。
④ UKRI全体で協力して、学際的および分野横断的研究の助成におけるベストプラクティスを特定するとともに、この種の研究を妨げる障壁に対処する。
⑤ 最初からより多くのシステムと国際的な視点を取り込むことによって、研究者の育成状況を評価する。

■意見募集
以下の件に関して、幅広く意見を求めている。
・ワークショップレポートに関する見解
・必要な助成の種類と規模に関する提案
・知識格差(knowledge gaps)や十分に研究されていない分野に関する意見
提出期限:2022年9月30日

[DW編集局]