[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2022/08/18
抄訳記事公開日:
2022/10/03

BMBF社会イノベーション担当委員のザラ・ブルーン氏が社会イノベーションの推進を主導

Zarah Bruhn: „Ich will einen Hype um Soziale Innovationen“

本文:

(2022年8月18日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

社会起業家であるザラ・ブルーン(Zarah Bruhn)氏は、2022年4月からBMBFの社会イノベーション担当委員に就任した。社会イノベーションを支えるための手段となる最大のレバーを動かしたいと思っており、そのレバーは、BMBFの中にあると述べている。

■社会イノベーションを少し具体的に表現できる?
社会イノベーションとは、人々の利益のために社会的課題を解決し、それによって新しい社会慣行や組織モデルを生み出すイノベーションである。社会イノベーションは、国の戦略を補充または拡大し、最初に公的助成によって促進されるか、または可能となるものである。これをBMBFでは目標を定めて行なっている。

■いくつか具体例を挙げられる?
衣料品の交換、nebenan.deやカーシェアリングによる隣人のネットワーク化は、今では多くの人が知っている。これらは、人々が日常的に定期的に使用しており、そこからすばらしい利益を得ている社会イノベーションの例である。BMBFプログラム「社会を考えるアイデア“Gesellschaft der Ideen”」にも重要なアプローチの具体例がある。

■2016年に設立したソーシャル・エンタープライズ“socialbee”は、何をする会社?
求職中の難民と企業を結び付け、採用後も持続的に職場にうまく溶け込めるよう、双方に寄り添って支援している。

■スタートアップを立ち上げる際に遭遇したハードルは?
最大のハードルは、当時社会起業のことをほとんどの人が知らず、技術イノベーションのためのスタートアップ支援制度はあったが、社会イノベーションのためのものはなかったことである。

■社会イノベーションの枠組み条件を変えたいか?
社会イノベータのためにより多くの資金が利用可能となることが重要であり、BMBF大臣と共に新たなプログラムを立ち上げて行きたいと考えている。

■最初に取り組みたいことは?
現在、分野横断的な社会イノベーション戦略の策定に取り組んでおり、今後の社会イノベーションの発展をどのように支援していくかについての明確な目標と施策を検討している。市場のすべてのアクターをネットワーク化し、支援者にベスト・プラクティスを提供するための社会イノベーションのプラットフォームも計画している。4年後には社会イノベーションが新たなレベルに引き上げられたと言えるようになることが、私の願いである。

[DW編集局]