[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2022/08/25
抄訳記事公開日:
2022/10/12

豪雨や鉄砲水:気候研究により異常気象に対処する

Starkregen und Sturzfluten: Klimaforschung hilft bei Anpassung an Extremwetter

本文:

(2022年8月25日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

気候変動により異常気象のリスクが高まっている。ドイツでも豪雨、洪水、鉄砲水が頻発し、より激しくなっている。研究によるソリューションは、都市や地域がこれらのリスクに備える際の手助けとなる。
2021年にドイツで発生した豪雨の規模は、異常気象が人々やインフラに甚大な被害を引き起こす危険の可能性があることを示している。特に問題なのは、大雨は局所的かつ一点集中的に発生し、位置を予測することがしばしば困難であることである。

◇大雨や鉄砲水への対応、研究をどのように役立つか:
ドイツ政府はこの課題に取り組んでおり、2015年のパリ協定で定められた気候保護と気候変動の影響への適応の目標を達成するとコミットしていて、その目的のために、数値管理が可能な目標を持つ、予防的な気候適応戦略を開発している。BMBFは、豪雨災害の影響に対応するためのソリューションを開発する研究プロジェクトに資金を提供することで、これに関与している。

◇気候研究:予防、リスク管理、将来への予防措置:
現在の助成措置で、科学者たちは、予防、リスク管理、将来への予防措置のため知識ベースを開発している。科学者は豪雨のような異常気象を研究し、都市や地域にとって必要な気象・環境情報を準備し、豪雨や洪水のような異常事象に対する新しい管理アプローチを開発し、さらに豪雨や洪水での、市民保護や災害対策、重要インフラ機能に与える影響を研究し、現地の関係者と協力して実践的な適応策を開発する。
このようなやり方は、将来的にも安全・確実で、回復力があり、気候に強い構造・組織を構築することを目指す研究プロジェクトKAHR(洪水被害を受けた地域の再建プロセスでの科学的支援)にとっては特に有効である。

◇気候研究における国際協力:
BMBFは、国際的な責任も負っている。場合によっては、ローカル・ソリューション戦略を国際的なパートナーと共に、策定する。研究プロジェクトでは、たとえば洪水後の迅速な排水のための自然な形でのソリューションを開発し、洪水を防止するための設備を開発する。さらに、危機管理用マネジメントおよび通信インフラの改善を行なう。
研究成果は、地方自治体、都市計画者、意思決定者、企業、市民が活用・実施できるようにしてある。

[DW編集局]