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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2022/09/22
- 抄訳記事公開日:
- 2022/10/28
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EUのイノベーションパフォーマンスは、課題あるも向上続く
EU innovation performance continues to improve in spite of challenges
- 本文:
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(2022年9月22日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)
欧州委員会は本日、「欧州イノベーションスコアボード」の 2022年版を発表し、EUのイノベーションパフォーマンスが2015年から約10%成長したことを明らかにした。21年と比較して、22年のイノベーションパフォーマンスは19加盟国で改善、8加盟国で低下した。EU平均と比較すると、オーストラリア、カナダ、韓国、米国など世界の競合国は、引き続きEUよりもパフォーマンスが優れている。それでも、EU はこれらの国との差を縮め、21年以降は日本を上回っている。
■主な調査結果
各加盟国はそれぞれのスコアに基づいて次の4つのパフォーマンスグループに分類される。
①イノベーションリーダー (パフォーマンスがEU平均の125%以上)
②強力なイノベータ (同100~125%)
③中程度のイノベータ (同70~100 %)
④新興イノベータ(同70% 未満)。スウェーデンは引き続き EU で最高のパフォーマンスを収めている。その他のイノベーションリーダーは、ベルギー、デンマーク、オランダ、フィンランドである。
昨年版と比較して、3か国のパフォーマンスグループが変更された。オランダはイノベーションリーダー、キプロスは強力なイノベータ、エストニアは中程度のイノベータになった。
▽ドイツ、アイルランド、フランス、キプロス、ルクセンブルグ、オーストリアは強力なイノベータであり、EU 平均を上回っている。
▽チェコ、エストニア、ギリシャ、スペイン、イタリア、リトアニア、マルタ、ポルトガル、スロベニアは中程度のイノベータである。
▽ブルガリア、クロアチア、ラトビア、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、スロバキアは新興イノベータである。以前のバージョンと同様、いくつかの指標では、最新だが暫定のデータが使用されている。最終的なデータを使用した場合、特にその国の数字がパフォーマンスグループの閾値に非常に近い場合には、グループ分けが変わる可能性がある。
EUのイノベーション格差は依然として残っている。パフォーマンスグループは地理的に集中する傾向があり、イノベーションリーダーと多くの強力なイノベータは北欧と西欧に、中位および新興のイノベータの多くが南欧と東欧に存在している。欧州委員会は、22年7月に採択された「新欧州イノベーションアジェンダ」で定めたように、EU全体のイノベーション格差を埋め、欧州を世界のイノベーションにおけるリーディングプレーヤーとすることに重点をおく。
[DW編集局]