[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁
元記事公開日:
2022/10/05
抄訳記事公開日:
2022/11/04

英国からの初の衛星打ち上げ

First launch from the UK

本文:

(2022年10月5日付、英国宇宙庁の標記発表の概要は以下のとおり)

英国はまもなく、軌道衛星を打ち上げる欧州最初の国になる。イングランド南西部の宇宙基地コーンウォールから、いわゆる「水平発射」と呼ばれる方式で打ち上げられる。

Virgin Orbit社のCosmic Girlと呼ばれる特別に改造されたボーイング747は、翼の下にロケットが取り付けられ、滑走路から離陸する。飛行中に、翼下のLauncherOneロケットが発射され、複数の小型衛星を軌道に乗せる。この飛行機は、その後宇宙基地に戻り、将来のさらなる衛星の打ち上げに使用される。

コーンウォール宇宙基地は、コーンウォール海岸近くのニューキー空港にある。改造747 機は海上に飛び立ち、人口密集地域から遠く離れた場所でロケットを発射する。

英国では、47,000人を雇用する宇宙産業が成長している。英国の宇宙企業は、人工衛星の製造、宇宙船の設計、データアプリケーションにおいて優れた実績を上げている。実際、グラスゴーは米国以外ではどこよりも多くの人工衛星を製造しており、まもなく我々はそれらを英国から打ち上げられるようになる。

また、英国は比較的北に位置しており、北極と南極の上を通る極軌道および太陽同期軌道に衛星を打ち上げるのに最適である。これらの軌道は、地球を監視し、通信を提供する衛星にとって理想的である。長い海岸線と多くの島々を持つ英国には、集落や人から離れた海上に安全にロケットを打ち上げるのに適したさまざまな場所がある。

英国の最初の打ち上げでは、いくつかの小型衛星が軌道に乗せられる。衛星は、ナビゲーションや通信の改善など、さまざまなことを行う。オックスフォードシャーのOpen Cosmos社によって製造されたRHEA Groupの研究衛星をはじめ、多くの衛星は英国で製造されたものである。また、カーディフにあるSpace Forge社によるウェールズ初の衛星も打ち上げに参加する予定である。この衛星は、宇宙特有の微小重力環境を利用して、地上では作るのが難しい特殊な材料の製造プロセスを試験する。

[DW編集局]