[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2022/09/07
抄訳記事公開日:
2022/11/16

バイデン-ハリス政権が「産業部門脱炭素化ロードマップ」を発表

Biden-Harris Administration Releases Bold Agenda to Reduce Emissions Across America's Industrial Sector

本文:

(2022年9月7日付、エネルギー省(DOE)による標記発表の概要は以下のとおり)

DOEは本日、「産業部門脱炭素化ロードマップ(Industrial Decarbonization Roadmap)」を発表した。これは、米国の製造業における炭素排出量削減のための4つの重要な道筋を示す包括的な報告書である。本ロードマップは、産業部門からの炭素排出と汚染を劇的に削減することの緊急性を強調し、産業部門と政府に対して段階的な研究・開発・実証(RD&D)課題を提示している。DOEはまた、産業部門の脱炭素化技術推進のための、1億400万ドルの資金提供を発表した。

産業部門は、脱炭素化が最も困難な部門の一つであり、2021年には国内の温室効果ガス排出量の3分の1を占めた。本ロードマップは、産業部門の脱炭素化の取り組みが最も大きな効果を発揮する5つのエネルギー集約型部門(鉄鋼、セメント・コンクリート、食品・飲料、化学工業、石油精製)に焦点を当て、これらの部門で排出量を削減するための4つの道筋からなる多面計画の概要を示している。4つの道筋の内容は以下のとおりである。

①エネルギー効率化
短期的な温室効果ガス排出量削減の最も費用対効果の高い選択肢として、製造工程におけるエネルギー生産性を高めるスマート製造と高度なデータ分析がある。
②産業の電化
送電網とオンサイト双方の再生可能電源からの低炭素電力の調達が、脱炭素化の取り組みに不可欠である。
③低炭素な燃料、原料、エネルギー源 (LCFFES)
LCFFES の取組みとして、グリーン水素、バイオ燃料、バイオ原料の利用など、低炭素・無炭素の燃料や原料への代替が含まれる。
④炭素の回収、利用、貯留(CCUS)
CCUS による脱炭素化には、地中での永久貯留、および回収したCO2の新素材製造への利用技術の開発が含まれる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]