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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立科学財団(NSF)
- 元記事公開日:
- 2022/09/19
- 抄訳記事公開日:
- 2022/11/22
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NSFがバイオインスパイアード及びバイオエンジニアリングシステムに投資
- 本文:
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(2022年9月19日付、国立科学財団(NSF)による標記発表の概要は以下のとおり)
NSFは、「研究・イノベーションの新興フロンティア(EFRI)」プログラムにおいて、新たな学際的基礎研究プロジェクトを支援するために、3,000万ドルの助成を発表した。受賞者は、脳に着想を得たシステムや、安全で持続可能な人工生命システムの構築に関わるプロジェクトに取り組む。各賞は、4年間で200万ドルを支給され、研究を倫理的、法的、社会的な配慮と幅広い参加活動と融合させる形で行う。
2022年度の助成対象分野と受賞者は以下のとおり:
■EFRI Brain-Inspired Dynamics for Engineering Energy-Efficient Circuits and Artificial Intelligence
ニューロモルフィックデバイスなど、生物学的知性の柔軟性、堅牢性、効率性を模倣し、情報処理のエネルギーコストを低減させる、脳に着想を得た工学的学習システムの研究。生物学的な学習原理の理解を進め、より優れたアルゴリズム、回路、ネットワーク、デバイスを設計する。テーマには、理論的な神経科学、脳に基づいたハードウェア設計、レジリエントな適応技術のためのアルゴリズム学習などが含まれる。7つの受賞プロジェクトは以下のとおり:▽生体および人工脳におけるスパイク列の樹状突起処理(スタンフォード大学)
▽運動学習ダイナミクスの神経刺激性、回復性クローズドループフィードバック制御(カリフォルニア大学サンディエゴ校)
▽予測的・適応的な脳の修復と増強のための光神経コプロセッサ(ワシントン大学)
▽人工知能における適応的・継続的学習のための睡眠依存型記憶定着の原理(カリフォルニア大学サンディエゴ校)
▽レジリエントな自律システムにおける迅速な文脈学習(コーネル大学)
▽階層的なタイムスケールと可塑メカニズムによる教師なし継続学習(ウェストバージニア大学)
▽ディープラーニングモデルの仮説空間を限定するための皮質局所回路に触発されたプロトオブジェクトベースサリエンシーの使用(ジョンズホプキンス大学)■EFRI Engineered Living Systems
安全性と持続可能性を高める生体システムおよび技術における細胞、植物、その他の生物のバイオエンジニアリング。自己複製、自己制御、自己治癒、環境応答性などの新しい可能性を秘めている。テーマとしては、レジリエントで持続可能な建造環境の設計、安全な建造環境のための病原体モニタリング、重要鉱物、金属、元素の環境に優しい供給と回収のためのバイオマイニングなどがある。8つの受賞プロジェクトは以下のとおり:▽屋外建造環境の建設および修復のための自律的な工学的生体材料(ワシントン大学)
▽バクテリアとバクテリオファージのハイブリッドシステムによる希土類元素のバイオマイニング(カリフォルニア大学バークレー校)
▽バイオフィルムの機能化と維持による生きたインフラシステム (モンタナ州立大学)
▽火星表土の微生物触媒による土壌生成の生物風化ダイナミクスと生態生理学(アリゾナ州立大学)
▽建造環境における病原体の出現と残留を減少させるためのプロバイオティクス介入法の開発(カリフォルニア大学サンディエゴ校)
▽廃液中の病原体のリアルタイムモニタリングのための生きた微生物センサー(ライス大学)
▽機械に適応する生きた構造材料(コーネル大学)
▽持続可能なレアアース金属回収のための3Dプリント可能なバイオリアクター(テキサス大学オースティン校) [DW編集局+JSTワシントン事務所]