[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2022/09/23
抄訳記事公開日:
2022/11/28

クリーンエネルギーを推進する国際枠組みが940億ドルの公的資金投入を発表

United States Announces $94 Billion Of Global Public Funding To Accelerate Clean Energy Worldwide

本文:

(2022年9月23日付、エネルギー省(DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)

米国は、史上初の開催となった「グローバル・クリーンエネルギー・アクションフォーラム(GCEAF)」において、クリーンで安全なエネルギーの未来への公正な移行を加速するための、さまざまな国際取り組みを発表した。このイベントでは、クリーンエネルギーの技術革新と展開に関する国際協力のための2つの重要なプラットフォームである、第13回クリーンエネルギー大臣会合 (CEM) と、第7回ミッション・イノベーション閣僚会合 (MI) も開催された。十数か国の協力によって、国際的な資金調達目標を上回る940億ドルが、クリーンエネルギー実証プロジェクトに投入されることが発表された。

米国が行った発表には、以下のものが含まれる:

▽クリーンエネルギー技術実証に940億ドル
クリーンエネルギー技術実証のため、2026年までに900億ドルの公的資金を投入すると言うバイデン大統領の挑戦に応え、16か国がGCEAFに940億ドルを提供し、目標を4年早く達成した。国際エネルギー機関は、2050年までにネットゼロを達成するために必要な技術の大規模実証プロジェクトのポートフォリオを完成させるには、この10年間でこのレベルの投資が必要であると見積もっていた。米国は、クリーンエネルギーの実証に219億ドルを投入しており、参加国(政府)としては、オーストラリア、カナダ、欧州委員会、フィンランド、フランス、ドイツ、日本、オランダ、ノルウェー、ポーランド、韓国、シンガポール、スウェーデン、アラブ首長国連邦および英国が含まれる。

▽排出ゼロの政府車両宣言
CEMの電気自動車構想の下で米国によって立ち上げられた本宣言に署名した政府は、遅くとも2035年までに、政府が所有・運用する軽負荷車両のすべて、中重負荷車両についてはできるだけ多く、排出ゼロの車両とすることを約束した。本宣言に署名したのは、オーストラリア、カナダ、ドイツ、イスラエル、ニュージーランド、ノルウェーである。

▽エネルギー省(DOE)が新たに産業熱アースショットを発表
産業熱アースショットは、我々が日常使う製品の製造に使用される熱に関連するコスト、エネルギー使用量、炭素排出量を劇的に削減することを目指す。この新構想は、2035年までに温室効果ガス排出量を85%以上削減した、コスト競争力のある産業熱の脱炭素技術を開発する。

▽DOEの地域クリーン水素ハブ(H2Hubs)プログラム
DOEは、クリーンな水素の製造、処理、輸送、貯蔵、消費を実証する少なくとも4つのH2Hubsの展開に80億ドルを提供するプログラム公募を開始した。H2Hubは、GCEAFで発表された、「国家クリーン水素戦略とロードマップ」のDOEの草案の重要な柱である。

▽持続可能航空燃料(SAF)グランドチャレンジロードマップ
DOE、運輸省、農務省の共同の試みであるこのグランドチャレンジは、航空燃料のコスト削減、持続可能性の向上、国内生産の拡大によって、年間30億ガロンのSAFの国内生産を目指す官民一体の取り組みである。

▽カーボン・マネジメント・プログラムに49億ドルを提供
DOEは、カーボン・マネジメント産業への投資を支援し、発電や産業活動を通じて大気中に排出される二酸化炭素量の大幅削減に、約49億ドルの資金提供を発表した。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]