[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省
元記事公開日:
2022/11/23
抄訳記事公開日:
2022/12/02

政府、デジタル医療分野の新たな目標発表

1 an de France 2030 : des résultats concrets et des moyens nouveaux pour la santé numérique

本文:

 フランス政府は、2022~26年の5か年投融資計画「フランス2030」の一部である、デジタル医療分野の新たな目標を発表した。「デジタル医療加速戦略」として、7億1,840万ユーロを投じる。

 この加速戦略は「関係者を広く集めてデジタル医療の関係エコシステムを結束させること」「総額1億5,000万ユーロの支援策9種類に61件のプロジェクトを採択し、プロジェクトの運営者を迅速に支援すること」「こうした対策を、複数年度にわたって一貫して行うこと」――との原則を掲げている。

 政府はこうした点を強化するとともに、医療関係のデータを駆使してより先見的な医学を作りたいとしており、それをにらんで新たに次のような目標を発表した。

▽将来的なイノベーション実現に伴って必要となる新しい人材育成プログラム「未来の能力としごと」の第1次と第2次の関心表明公募に、16のコンソーシアムを採択。3,600万ユーロを支援する。

▽教育向け予算を4,840万ユーロの増額し、デジタル医療分野に使う。投資総枠は、医療系の学校の生徒、医療の補助的業務のスタッフ、専門業務の従事者の80%程度まで引き上げることができ、その数は毎年計10万人である。

▽政府肝煎りで進める「優先的研究プログラム」(PEPR)のデジタル医療版を、国立保健医学研究所(INSERM)と国立農学・食料・環境研究所(INRIA)が共同で開始する。6,000万ユーロを投資。研究者を適切に配置し、5年間で革新的技術を起こす。

▽「第三の実験場」プログラムの公募でまず10件のプロジェクトを採択し、デジタル医療のイノベーションを目指す。

▽「AIやデジタル医療の経済学的・医学的利益を評価するプログラム」の公募に15件のプロジェクトを採択。公共投資銀行によるファンディングで毎年2,000万ユーロを投じ、デジタル医療の企業を、臨床的な観点の価値判断にもとづいて支援する。

▽MRIや超音波といった医療画像のイノベーションのために新たなプロジェクトを公募。9,000万ユーロ規模を投資し、画像を扱う器具やソフトウェアを新たに育てる領域を支援する。

[DW編集局]