[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2022/10/05
抄訳記事公開日:
2022/12/05

DARPAが革新技術発見加速イニシアチブを立ち上げ

DARPA Seeks Innovators to Accelerate Pace of Scientific Discovery

本文:

(2022年10月5日付、国防高等研究計画局(DARPA)による標記発表の概要は以下のとおり)

地球規模で科学技術の発見が加速する中、DARPAは、革新的な技術を早期に発見するため、広範囲の科学技術研究活動を迅速に調査する、「先端研究構想」(Advanced Research Concepts: ARC)イニシアチブを立ち上げた。これはハイリスク・ハイリワードな「~したらどうなるだろう(What if ?)」、という問いに答えるため、有望な新規アイデアを大量かつ迅速に調査・分析するものであり、国家安全保障の重要な課題に対するさらなる投資の効果を評価することを目的としている。

各ARCのテーマは、6か月間募集を行い、DARPAは提出されたアイデアを順次審査する。迅速に実行に移すため、選ばれたアイデアは数週間以内に契約に至ることを目標としている。授与される資金は、一人の科学者または工学者を一年間支援し、その間、研究者は選ばれたテーマに取り組む。

「DARPAは『~したらどうなるだろう?』との問いによって、過去何十年にもわたって革新的なブレークスルーを起こしてきた。例えば、『沢山のコンピュータを日常のコミュニケーションプロトコルに繋げたらどうだろう?』との問いから、インターネットの基礎が築かれ、『新しいウイルスに挑む新しいワクチンが素早く開発できたらどうだろう?』との問いが、何百万人もの命を救う新たなコロナワクチンの開発につながった」と長官は語る。

ARCプログラムは、最近発表されたDARPAイノベーション・フェローシップと密接に連携している。フェローは、DARPAで2年間の任期で選ばれた優秀な若手科学者や工学者で、ARCテーマを設定し、提出されたアイデアを審査し、その後、ARC受賞者を監督することになる。

ARCとイノベーション・フェローシップは、いずれもDARPAの防衛科学室(DSO)の管轄下にある。DSOは、DARPAの6つの技術局の一つで、科学と工学の幅広い分野でハイリスク・ハイペイオフの研究テーマを特定、推進し、国家安全保障のための重要な新しい技術に変換する組織である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]