[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2022/10/24
抄訳記事公開日:
2022/12/19

欧州保健連合:EUのより強力な大規模感染症対策が完成

European Health Union: building a stronger EU health response

本文:

(2022年10月24日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州理事会はこのほど、欧州保健連合の最終的な構成要素を採択した。それらは、国境を越えた重大な健康上の脅威に関する規則、欧州疾病予防管理センター (ECDC) の任務拡大に関する規則、欧州保健緊急事態準備・対応機構 (HERA) に特別な権限を付与する緊急事態枠組み規則である。これら新規規則は、予防、準備、監視、リスク評価、早期警戒、対応などの重要領域におけるEUの能力向上を図る強力な法的枠組みを構築し、欧州保健連合を完成させるものである。

これら国境を越えた健康への重大な脅威に関する規則の採択により、EUは以下を有することになる:

・堅牢な準備計画とより統合された監視システム
・正確なリスク評価と的を絞った対応のためのより優れた能力
・医療対策物資の共同調達のための強固なメカニズム
・国境を越える健康への脅威に対処するEU共通の措置採用の可能性

一層強力になったECDCは、加盟各国に対して健康脅威への備えに関する勧告を発するだけでなく、EU基準の優れた研究所の新たなネットワークを構築し、大規模感染が発生した場合に迅速に保健介入を行う「EU保健タスクフォース」を設置する。

公衆衛生上の緊急事態に効果的に運用できるよう、緊急枠組み規則では、HERA内に「保健危機対応委員会」を設置することを認めている。この委員会は、医療措置の供給とアクセスについて、EUレベルで迅速に調整する。同規則は、EUの製造施設、緊急研究・イノベーション計画の起動や緊急資金へのアクセスも可能にする。

これら 3規則は、本日の採択を受けて、官報に掲載され、2022年11月に発効する予定である。

[DW編集局]