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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー省(DOE)
- 元記事公開日:
- 2022/11/14
- 抄訳記事公開日:
- 2023/01/19
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バイデン政権、長期エネルギー貯蔵実証プロジェクトに約3億5000万ドル
- 本文:
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(2022年11月14日付、エネルギー省(DOE)による標記発表の概要は以下のとおり)
本日、バイデン政権は、米国エネルギー省(DOE)を通じて、低コストで信頼性の高いカーボンフリーの送電網をサポートし、10〜24時間以上電力を供給できる新しい長期エネルギー貯蔵技術(Long-Duration Energy Storage:LDES)の実証プロジェクトに約3億5,000万ドルを投入すると発表した。この資金提供は超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)によってその一部を措置されており、再生可能エネルギー技術をさらに進歩させ、一般消費者や地域社会のグリッド・ストレージ(送電網内での蓄電)をより効果的に統合する能力を向上させ、送電網の強靭性を高め、そしてエネルギー貯蔵における米国の世界的なリーダーシップを強化するものである。この投資は、エネルギー貯蔵設備の税額控除を拡大したインフレ抑制法とともに、2035年までにカーボンフリーの送電網、2050年までにネットゼロ経済を達成するというバイデン政権の目標達成に不可欠な、民間による革新的クリーンエネルギーの構築・普及に対し確実性を与える。
米国が、多様な再生可能エネルギーにより大きく依存するカーボンフリーの電力網に移行するにつれ、長時間にわたって、また発電ができない・発電量が少ない期間にも、エネルギーを十分に供給できる信頼性の高いLDESがますます重要となる。現在のエネルギー貯蔵技術は、再生可能エネルギーを電力網全体に広く供給するには、規模も価格も十分ではない。より安価な長時間のエネルギー貯蔵が可能になれば、地域社会への電力供給を増やし、強靭性を構築し、電力網の混乱を最小限に抑えることができる。
LDES実証プログラムは、DOEのクリーンエネルギー実証室(Office of Clean Energy Demonstrations:OCED)が管理し、最大11の実証プロジェクトに約3億5,000万ドルの資金を提供する。これらのプロジェクトは送電網全体のエネルギー貯蔵コストを10年以内に90%削減するというDOE全体の目標に貢献することになる。
プロジェクトが地域社会にもたらす雇用と利益を確保するため、各申請者には、4つのコアな政策的優先事項(米国の労働人口への投資、地域社会と労働者の関心喚起、多様性・公平性・包括性およびアクセス性の増進、Justice40イニシアチブの実行)に基づいて地域社会への貢献計画を提出することが求められる。
レターオブインテントの提出期限は2022年12月15日、最終申請書の期限は2023年3月3日である。またこの発表に続いて、LDES技術の商業化を検証し加速するために、追加の資金配分が設定される可能性がある。
[DW編集局]