[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2022/11/30
抄訳記事公開日:
2023/01/24

スイスSNSFとウクライナNRFUが2023年に共同公募を開始

The SNSF and its Ukrainian partner NRFU will launch a joint call in 2023

本文:

(2022年11月30日付、スイス国立科学財団(SNSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

ウクライナとスイスの研究者は、2023年に共同研究プロジェクトに応募することができる。SNSFとウクライナの研究助成機関であるウクライナ国立研究財団(NRFU)は、両国間の研究協力を強化する。

本年夏の初めに、SNSFとNRFUは、両者の協力を推進するための覚書に調印した。2つの研究助成機関は、2023年にスイス連邦政府の2国間プログラムの下で共同研究プロジェクトのための提案公募を開始する。両国の研究者は、これらのプロジェクトに共同で応募することが可能で、研究者テーマは自由に選択することができる。

NRFUのオルガ・ポロツカ理事は「SNSFとNRFUの共同研究は、若い研究助成機関であるNRFUにとって非常に価値がある。この公募は、ウクライナの研究者にハイレベルな国際共同研究の機会を提供するものである」と語った。

ロシアのウクライナへの侵攻とそれに伴う戦争は、現地の日常業務や生活に深刻な影響を与えており、科学や研究者にも影響を及ぼしている。例えば、これまでに2つの大学と5つの研究センターが破壊された。

SNSFのマティアス・エッガー会長は「SNSFは、自由で、多様な、国際的に開かれた科学システムにコミットしている。このような困難な状況下でも、ウクライナの研究現場とのリンクは維持されなければならない。ウクライナが復興を始める時には、存続可能な国際的科学ネットワークが必要になる。この共同研究協定は、ウクライナからの頭脳流出と、現地での研究能力の低下に対処するものである」と述べた。

SNSFとNRFUの共同プロジェクトの期間は3年間で、SNSFのみの資金提供となる。新しい2国間プログラムの最初の提案公募は、2023年1月か2月に開始される予定。

[DW編集局+JSTパリ事務所]