[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2022/11/29
抄訳記事公開日:
2023/01/24

バイデン大統領、世界健康安全保障パートナーシップ拡大を発表

FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces Expansion of Global Health Security Partnerships and Releases Annual Progress Report

本文:

(2022年11月29日付、大統領府による標記発表の概要は以下のとおり)

世界がCOVID-19との戦いを続ける中、サル痘とエボラ出血熱の流行が新たに発生していることは感染症の脅威を如実に物語っており、これらを封じ込めるシステムが不十分であることを示している。バイデン政権は、世界健康安全保障を引き続き優先しており、本日、「生物学的脅威に対抗し、パンデミックへの備えを強化する国家バイオディフェンス戦略および実施計画(National Biodefense Strategy and Implementation Plan for Countering Biological Threats, Enhancing Pandemic Preparedness, and Achieving Global Health Security (the National Biodefense Strategy)」(以下、国家バイオディフェンス戦略)の実施を加速する新たな行動を発表した。この戦略に沿って、政府は、感染症の脅威から国民の生命と生活を保護するための大胆で野心的なロードマップを作成した。

◆グローバルな健康安全保障パートナーシップの拡大
米国は、感染症の脅威を防止し、検出し、対応する地域・国・地方の能力を強化し完成させるために、2025年までに少なくとも50か国を直接支援することを約束している。これらの能力の構築により、各国の国際保健規則の遵守をさらに加速し、世界健康安全保障アジェンダ(Global Health Security Agenda:GHSA)の2024年目標の達成が可能となる。まず米国は今後1年間、次のことを行う。

▽アジア・アフリカの少なくとも25カ国との二国間パートナーシップの拡大・強化およびパンデミック等への迅速な対応に資する能力の開発
▽アフリカ・アジア・ラテンアメリカにおけるパートナーシップの構築・拡大:感染症監視および早期警戒システム、バイオセイフティとバイオキュリティ、緊急オペレーションセンターの強化、医療従事者の訓練と支援他についての協力
▽世界銀行の「パンデミック基金」からの投資に沿った二国間グローバル健康安全保障プログラムの活用と、パンデミックへの備えと対応のための新しいリソースの動員
▽世界保健機構の合同外部評価への協力:疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)の技術専門家の派遣

◆その他の援助資金供与者/多国間パートナーシップへの行動促進
二国間パートナーシップの拡大に加えて、同盟国等からのコミットメントを引き出し、さらに50カ国の支援を行うため、米国は今後1年間、次のことを行う。

▽2023年以降の多国間GHSAの拡張に向けた強化・支援
▽世界銀行に設立された「パンデミック基金」の強化
▽2021-2022年における米国と同盟国によるG7共同宣言への注力:パンデミック対応のためのG7協定のマイルストーンの達成およびG7議長国日本との協力など
▽韓国が2023年に設立する世界健康安全保障調整事務所(Global Security Coordinating Office)への支援

◆自国および隣国における準備能力の構築
米国は国家バイオディフェンス戦略に基づき、追加的な健康安全保障能力を構築すべく、南北アメリカにおいて次のことを行う。

▽世界保健機構および汎米保健機構との協力に基づく、米国の健康安全保障とパンデミック準備能力の外部評価の実施に向けた取組
▽カナダ・メキシコとの北アメリカ首脳会談における「動物インフルエンザおよびインフルエンザ・パンデミックに向けた北米計画(North American Plan for Animal and Pandemic Influenza)」の更新に向けた協議
▽中米・カリブ海地域における地域連携の強化:パナマでのCDC事務所設立など
▽汎米保健機構および米州開発銀行との協力に基づく「米州経済保健対話(Economic and Health Dialogue of Americas)」の設立・支援

◆米国の投資による成果の活用
米国による世界の保健安全保障への今日の投資は経費削減と人命救助に大きく貢献するものであり、バイデン政権は、保健安全保障パートナーシップの展開を維持・加速し、「パンデミック基金」における米国のリーダーシップを確固たるものとするために必要となる追加リソースを議会に要請するとともに、年次報告書「世界の保健安全保障への米国政府による投資の進捗と影響(Progress and Impact of U.S. Government Investments in Global Health Security)」発行の準備を進めている。

[DW編集局]