[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
保健・社会福祉省(DHSC)
元記事公開日:
2023/01/06
抄訳記事公開日:
2023/01/30

がんワクチン研究を後押しする新たなパートナーシップ

New partnership to boost research into vaccines for cancer

本文:

(2023年1月6日付、保健・社会福祉省(DHSC)の標記発表の概要は以下のとおり)

◆本日、スティーブ・バークレイDHSC大臣は、BioNTech SE社との間で、がん患者への効用を変革する可能性のある革新的なワクチン研究を英国に導入する覚書を締結した。
◆この提携により、新たな研究開発拠点を通じて、2030年までに英国の患者に10,000件の個別化治療を提供することを目的としており、雇用を創出し、グローバル・ライフサイエンスのリーダーとしての英国の地位を強化するものでもある。
◆この新たなパートナーシップは、がんおよび感染症ワクチンによる個別化免疫療法の臨床試験を加速する。

この合意により、がん患者が、がんワクチンなどの個別化mRNA療法を研究する臨床試験に早期に参加できるようになる。二次がんは初発・再発がんと同一ではないが、mRNAワクチンには、免疫系を刺激してがん細胞を攻撃する遺伝子の青写真が含まれている。

治験へのアクセスは、英イングランド国民保健サービス(NHS England)とGenomics England社によって開発されている 「がんワクチンローンチパッド(Cancer Vaccine Launch Pad)」を通じて行われる。ローンチパッドは、治験の対象となり得る多数のがん患者を迅速に特定し、複数のがん種に有効なワクチンの探索に役立つ。革新的な治療法の治験は、早ければ2023年秋に開始される可能性がある。

このパートナーシップは、早期および後期のがん患者を支援することを目的としている。開発に成功すれば、がんワクチンは標準治療の一部になる可能性がある。

[DW編集局]