[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領科学技術諮問会議(PCAST)
元記事公開日:
2022/12/08
抄訳記事公開日:
2023/01/31

バイオエコノミーを推進するバイオマニュファクチャリング強化に関する報告書

PCAST Releases Report on Strengthening Biomanufacturing to Advance the Bioeconomy

本文:

(2022年12月8日付、大統領科学技術諮問会議(PCAST)による標記発表の概要は以下のとおり)

PCASTは、拡大する世界のバイオエコノミーにおける米国の競争力を維持するための行動に関する勧告を行った。本日発表された報告書では、製造能力の増強、規制の不確実性への対処、21世紀の需要に対応した国家戦略の更新という3つの主要分野における米国のバイオエコノミーの成長を促進するための行動を勧告している。

大統領令14081「Advancing Biotechnology and Biomanufacturing Innovation for a Sustainable, Safe, and Secure American Bioeconomy」およびCHIPSと科学法は、バイオエコノミーのインフラを強化し、国内の幅広い労働力を支援し、科学的・技術的追求を促進することにより、バイオマニュファクチャリングにおける米国の主導権の維持に役立っている。PCASTの勧告は、これらの取り組みを補完し、連邦政府が課題をバイオエコノミーの成長に向けて導くよう支援するものである。

具体的には、政府機関全体が、新たなバイオ製品の、試作からパイロット規模の生産への移行の支援に必要なリソースと権限を備えたバイオマニュファクチャリング・インフラ・ハブの確立に取り組むことを勧告している。また、バイオマニュファクチャリング・プロセスのさらなる開発の支援と、この分野における高等教育全体を網羅する訓練プログラムの支援を行うため、関連機関は協力して、新規および既存のハブからネットワークを構築することも勧告している。

斬新で分野横断的なバイオ製品が直面する規制上の不確実性に対処するため、PCASTは、規制当局が、より明確で透明性の高い審査・承認プロセスを構築するよう勧告している。さらにPCASTは、規制の専門家からなる組織横断的な迅速対応チームを作り、これらの分野横断的な製品を迅速に審査し、安全で革新的な製品がより早期に市場に出るよう支援することを勧告している。

PCASTは、今後10年間の米国のバイオエコノミーの方向性を示すため、データに基づいた適応型の新たな国家戦略が緊急に必要であると考えている。同戦略では、バイオテクノロジーの長期的な経済的、環境的、社会的プラスとマイナス、さらには国家安全保障への影響と倫理的および法的課題についても考慮する必要がある。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]