[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2022/12/09
抄訳記事公開日:
2023/02/02

NSF、2022年「米国研究コミュニティのための研究安全保障訓練」の受賞者を発表

NSF 2022 Research Security Training for the United States Research Community awardees announced 

本文:

(2022年12月9日付、国立科学財団(NSF)による標記発表の概要は以下のとおり)

研究の安全保障は国家の安全保障にとって不可欠な事項である。NSFは、「米国研究コミュニティのための研究安全保障訓練(Research Security Training for the United States Research Community)」プログラムの、4件の受賞者を発表した。本プログラムは、原則に基づいた国際協力を促進しながら、米国の研究の安全保障を強化するというNSFの使命の礎といえる。この一連の訓練モジュールは、NSFに加えて、国立衛生研究所(NIH)、エネルギー省(DOE)、および国防総省(DOD)の資金提供によっても支えられている。

受賞者は、米国が資金提供する研究開発の安全保障に関する懸念、リスク、脅威に対処するための訓練の枠組み確立に対して資金援助を受ける。4受賞者は、研究安全保障に関する見識とベストプラクティスの詳細、情報開示の重要性への対処、リスクの管理と低減における知識ギャップの特定と修正、原則に基づいた国際協力に関する訓練、に関する訓練モジュールの開発にあたる。

2022年「米国研究コミュニティのための研究安全保障訓練」の受賞者は以下のとおり。

1)アラバマ大学/研究安全保障の重要性
成人学習者向けの教育ツールの設計・開発・評価のベストプラクティスに関する情報と見識を提供する訓練を開発する。このモジュールでは、研究安全保障の重要性に焦点を当て、グローバルな研究エコシステムに対する既存および新たなリスクと脅威に関する認識を高め、オンライン訓練を提供する。

2)テキサスA&M大学/ディスクロージャーの重要性
以下の3点に重点を置いた研究安全保障訓練モジュールを設計・開発する。
・連邦政府が資金提供する研究の提案・実施時における適切な情報開示
・開示過程についての認識と理解の向上
・非開示に関連する透明性の重要性とリスクの明確化

3)ペンシルバニア大学チーム/リスクの管理と低減
研究者間にある研究安全保障についての理解と知識ギャップの評価に基づいて、訓練モジュールを開発する。このモジュールでは、研究者とその教育機関が、進行中、計画中、および未発表の研究データに関する安全保障リスクを評価・低減・管理するために実行可能な行為について検討する。本モジュールは、各教育機関が、各地域の慣習を取り入れ、変更することも可能。

4)Associated Universities, Inc.、AUI Labs/国際協力
原則に基づいた国際協力の重要性と、外国政府の不適切な影響によって科学研究の安全保障にもたらされる継続的な脅威に焦点を当て、オンラインの訓練モジュールを作成する。このモジュールは、米国の研究エコシステムの特定の利害関係者グループ向けにカスタマイズされ、仮想シナリオと実際のケーススタディを使用して、学習者の高レベルな知識とスキルの習得を推進する。

上記の開発モジュールは、資格のある研究者、利害関係者、学生、学者、研究安全保障の専門家と指導者、政府機関、国立研究所が利用できるようになる。

[DW編集局]