[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府科学技術政策局(OSTP)
元記事公開日:
2022/12/12
抄訳記事公開日:
2023/02/02

バイデン政権、STEMMの制度的障壁を解消する大胆なマルチセクター行動計画を発表

FACT SHEET: Biden Harris Administration Announces Bold Multi-Sector Actions to Eliminate Systemic Barriers in STEMM

本文:

(2022年12月12日付、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)による標記発表の概要は以下のとおり)

本日、OSTPは、バイデン政権の科学、技術、工学、数学、医学(science, technology, engineering, mathematics, and medicine:STEMM)の公平性と卓越性の優先事項を推進するために、政府、企業、および市民、学術、非営利、地域社会、慈善等の諸団体にわたる大胆な行動リストを発表した。これらのコミットメントは、アクセスと機会の劇的な拡大や、米国の国際競争力強化を通じて、国家ビジョンを活性化し、米国のSTEMMエコシステム全体に変革をもたらすものである。

今日のSTEMMエコシステムは、ほぼすべての尺度で不公平であり、余りにも多くの有能な人材を締め出し、遠ざけ、発見とイノベーションの機会を閉ざし、国の潜在能力を制限している。米国は今、転換点にある。すなわち、科学技術に関する立法措置が、クリーンエネルギー、量子、半導体、宇宙などの重要な国家的優先事項の進展を促す中、米国はこの機会を捉えて、すべてのコミュニティがこうした変革のための投資から確実に恩恵を得られるようにしなければならない。

アメリカ科学振興協会(American Association for the Advancement of Science:AAAS)はドリス・デューク慈善財団(Doris Duke Charitable Foundation)の支援を受けて、STEM教育の拡充に向けた初めての国家的イニシアチブの試みである「STEMM機会向上アライアンス(STEMM Opportunity Alliance:SOA)」を開始した。

本日発表されたSOAによるコミットメントの行動計画には以下のような種類があり、そのいずれにも連邦機関、また非連邦機関による行動が含まれている。それぞれごく一部の例も挙げる:

▽学習者、教員、労働者、コミュニティが科学技術に関与・貢献するための全体的かつ生涯にわたる支援に向けた行動
・国立科学財団(National Science Foundation:NSF)による低所得の学生支援の奨学金
・NSFによる新規・新興技術に関する体験学習
・NSFによる修士・博士課程の学生への研究トレーニングプログラム
・NSFによる半導体・マイクロエレクトロニクス分野での非アカデミックな研究のインターンシップ
・商務省(Department of Commerce:DOC)特許商標庁による知財スキル学習
・アムジェン財団(Amgen Foundation)による、ハーバード大学でのグローバルな科学教室「LabXchange」への支援

▽教員の採用、雇用、尊重によってSTEMM教員不足に対処する行動
・環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)による、イノベーティブな環境教育を行う教員の表彰
・スミソニアン協会による、州および地方の教育機関におけるSTEMM教員不足解消に資するガイドブックの整備

▽財源のギャップを解消し、歴史的に主要リソースへのアクセスから排除されてきた学生、研究者、コミュニティを支援する行動
・エネルギー省(Department of Energy:DOE)による、歴史的に政府の研究から排除されてきた研究機関の研究能力・インフラ・専門知識の形成のための資金提供
・チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(Chan Zuckerberg Initiative)による、4つの伝統的黒人大学におけるゲノム研究への投資

▽教室、研究室、職場における組織的偏見、アクセシビリティ欠如、差別、ハラスメントを根絶する行動
・教育省による公平で質の高いSTEMM教育の実装・拡大
・タイガーグローバルインパクトベンチャー(Tiger Global Impact Ventures)による、STEMMエコシステム変革に関わる団体への支援

▽科学技術エコシステム全体にわたって説明責任を果たす文化とシステムを振興する行動
・国防総省(Department of Defense:DOD)による、STEMMのインパクトに関する主要データと評価指標を公表するための新たな公平性ツールの提示
・「テックブリッジガールズ(Techbridge Girls)[編集局注:有色人種の少女等を支援するオークランドの非営利団体]」による、経済的に不安定な黒人・先住民・ラテン系の少女達の状況を把握するためのデータ取得

[DW編集局]