[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
元記事公開日:
2022/12/09
抄訳記事公開日:
2023/02/03

デジタルサミット2022:データを通じたイノベーションの実現

Digital-Gipfel 2022: Gemeinsam Innovationen durch Daten ermöglichen

本文:

(2022年12月9日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)による標記発表の概要は以下のとおり)

本日、Station-Berlinで開催された第15回連邦政府デジタルサミットには、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)連邦首相、6人の連邦大臣、1人の州首相、および1,000人を超えるデジタル領域の専門家など、高位のゲストが参集した。これらの人々が、「データ:デジタル価値を共に創造する(Data – Creating Digital Value Together)」の旗印の下、行政、科学、ビジネス、社会からのデータのポテンシャルをイノベーションに活用する方法について議論する。

フォルカー・ヴィッシング(Volker Wissing)連邦デジタル・交通大臣とハーベック(Robert Habeck)BMWK大臣は、独自のデータ戦略とデータ研究所を使って、このテーマに貢献したいと考えている。

ヴィッシング氏は次のように述べた:「データを賢く活用することは、イノベーションと持続可能な成長の鍵である。そこで今回のデジタルサミットでは、データとそれに関連するデジタル価値の創造に焦点を当てた。連邦政府としては、スタートアップや企業だけでなく、科学界や市民社会が新たなプロジェクトを実行できるように、データをより入手しやすく、より使いやすくしたいと考えている。デジタル化には、統一された確固たるアプローチが必要である。」

ハーベック氏は次のように説明した:「競争力を維持するためには、デジタル・データのスマートな活用が必要である。データの利用可能性は将来の競争力の前提条件である。大きな共通課題は、共通規格を通して高品質のデータを利用できるようにし、データを十分に保護しながら、データ共有の文化を確立することである。」

◆データ戦略とデータ研究所
連邦政府の新たなデータ戦略は、現在、連邦デジタル・交通省(BMDV)、連邦経済・気候保護省(BMWK)および連邦内務・建設・コミュニティ省(BMI)によって開発されている。新たなAIイノベーションセンターには、3,000万ユーロが投入され、2箇所のうちの一つ目が、2023年にベルリンに建設開始される予定である。

◆新たな形式(長い論文ではなく具体的なプロジェクト)
デジタルサミットの形式は、政権交代を機に一新され、プラットフォームの数は10から7に減少した。本サミットでは、具体的なプロジェクトに焦点を当てており、以下のプロジェクトが発表された。

▽業界横断産業イニシアチブ「Manuacturing-X」
産業界全体のデータ駆動型付加価値ネットワークの推進を目的としている。Manuacturing-Xは、自動車およびサプライヤー業界のデジタル化のための主力プロジェクトである「カテナ-X(Catena-X)」を出発点として、業界を超えた包括的なアプローチを行っている。
▽「モビリテーク(Mobilithek)」により、公開モビリティ・データへのアクセスポイントを全国的に創設しつつある。「モビリティデータスペース(Mobility Data Space)」により、データの自主的な共有と交換のための場設けられている。これらを連携させることで、共通のデータエコシステムが構築され、モビリティサービスが向上、モビリティデータインフラの構築を可能とする。
▽「電子送り状(Der elektronische Frachtbrief)」
海運とトラック輸送における電子送り状は、共同オープンソース開発によってロジスティックス全体がどのように結びつけられるかを示している。商用文書の電子化により、社内申請や二次利用に使用できるデータベースが作られる。これにより製品の自動注文も可能となる。

[DW編集局]