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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2022/12/15
- 抄訳記事公開日:
- 2023/02/08
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エネルギー料金削減と気候目標達成のための新たな電化推進イノベーションアジェンダ
- 本文:
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(2022年12月15日付、大統領府による標記発表の概要は以下のとおり)
本日、バイデン政権は、誰もが公平で効率的な電力を選べるようにするためのイノベーションアジェンダを発表した。バイデン大統領のリーダーシップのもと、米国は家庭のエネルギーコストの削減、エネルギー安全保障の強化、健康の向上、高収入雇用の創出を推進している。2030年までの温室効果ガス(GHG)排出量の50〜52%削減、2035年までの炭素汚染のない電力網の実現、2050年までのGHGのネットゼロ排出という大統領の目標にとって、クリーンでスマートかつ公平な電力システムは不可欠である。
本日開催される「大統領府電化サミット(White House Electrification Summit)」は、「ネットゼロ電力網と電化の組み合わせ(combination of electrification)」というイノベーション優先事項のひとつに焦点を定め、家庭、企業、輸送の電化のためのイノベーションアジェンダの議論を開始するものである。数十年にわたる太陽光、風力、蓄電池への投資はコストを劇的に削減し、技術的性能を向上させ、今日のクリーンな電力網を活用した広範な電化への道を開いており、電化は2050年までのネットゼロの達成に貢献する。
電化された未来を築く技術は、エネルギー使用量を削減し、切れ目なくコミュニティのインフラに統合される。クリーンな電気は空気を汚染することなく家庭への電力供給を可能とする。屋上ソーラーパネルによりクリーンエネルギーを地元で生成することもできる。電気自動車は、自宅や近所で充電でき、ガソリンスタンドに行く必要がなくなる。電動のスクールバスやコミュニティバスは、汚染物質を削減してコミュニティの安全に貢献する。
バイデン政権が手頃な価格の電化を加速するために講じている措置は以下のとおりである。
▽気候・公正に関する国家目標に合致した電化を目指す「大統領府電化サミット」の開催
▽エネルギー省(Department of Energy:DOE)による、産業施設におけるオンサイト・クリーンエネルギー技術の採用促進に向けた技術提携(Technical Assistance Partnerships:TAPs)による地域ネットワーク確立のための資金提供
▽DOEの建築物技術局(Building Technology Office:BTO)による、屋内での空気の質と健康の向上とともに電化の加速を目指す、「家庭の電化賞(Home Electrification Prize)」の創設
▽透明性のあるデータ公開を目指す「停電データ全国イニシアチブ(Outrage Data Initiative Nationwide)」の推進
▽BTOによる、建物の脱炭素化技術の開発と実証を目指すクリーンビルディング・イノベーション「2022/23 BENEFIT(Building Energy Efficiency Frontiers & Innovation Technologies)」の推進
▽米国と欧州委員会による、電力網最適化のためのAI利用に関する共同研究開発クリーンで電気に支えられた未来のためには、すべてのセクターにわたる調整が必要となる。よりよい建物と電化製品(Better Building and Appliances)、手頃な価格での輸送の電化(Affordable Electric Transportation)、スマートで回復力のある電力網(A Smart and Resilient Power Grid)、より生産的でクリーンな産業(More Productive, Cleaner Industries)について、各セクターによる様々な取組が行われており、今後も追加される見込みである。
[DW編集局]