[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2022/12/19
抄訳記事公開日:
2023/02/10

NSFが持続可能な材料による課題解決にかかわる研究開発を開始

NSF advances sustainable materials solutions and capabilities

本文:

(2022年12月19日付、国立科学財団(NSF)による標記発表の概要は以下のとおり)

NSFは本日、重要な原材料およびそれを使用する製品の製造、再利用、リサイクルに関連する課題に取り組むため、「コンバージェンス・アクセラレータ(Convergence Accelerator)プログラム」の「トラックI:グローバルな課題のための持続可能な材料」の第1フェーズとして、16の学際的チームに対して1,150万ドルの投資を行うことを発表した。選定されたチームは、材料の発見・開発から生産・製造に至るまでのコンバージェンス研究を行う。なお、本プログラムにはオーストラリア連邦科学産業研究機構(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation:CSIRO)も貢献しており、2つのプロジェクトについて参加するオーストラリア人研究者に資金を提供する。

今後9ヶ月間、各チームはソリューションの持続可能性をサポートする新たなチームメンバーやパートナーを見つけ、実践的なイノベーションカリキュラムに参加し、チームが最初のアイデアをプロトタイプに変換できるよう指導を受ける。第1フェーズの終了後、各チームは第2フェーズへの提案を行い、選ばれたチームは、第2フェーズの24ヶ月間、開発を続けて持続可能なプランを作成する。

第1フェーズの採択者は以下のとおりである。

・二都物語*:分子から建築環境までの循環性の最適化研究/ジョージア大学研究財団
[*編集局注:ディケンズの小説にちなんだタイトルで、このプロジェクトでは「二都」とはピッツバーグとアトランタを指している]
・地質学的見地に基づく工学と再利用の推進(Accelerating Use of Geologically-driven Engineering and Reclamation):持続可能な重要鉱工業への予測的アプローチ研究/コーネル大学
・マイクロチップ製造のための持続可能で革新的なエコシステムの構築/マサチューセッツ工科大学
・循環型経済のためのデザイン:オフグリッド・コンテナ化した3Dプリンタと実践ベースの学習を使用した地域のプラスチック廃棄物からのインパクト創出/re:3D社、オーストラリア側パートナー:ウーロンゴン大学、西シドニー大学
・相溶化剤添加による経済的に持続可能なポリプロピレン再生プラスチックの開発/ブラックアンドデッカー社
・持続可能なエレクトロニクスのための高エネルギー効率のメタコンダクタ開発/フロリダ大学
・微生物によって生産された絹タンパク質を用いた改良バイオ繊維製品・複合材料/レンセラー工科大学
・精神力による克服(Mind Over Matter):社会的耐性のある材料設計:持続可能性におけるグローバル課題解決の新たなパラダイム/マサチューセッツ工科大学
・OpenMatFLo:不確実性下での積層造形のためのより環境に優しいインクの設計・生産・供給プラットフォーム/フロリダ大学
・PFASTIR:有機フッ素化合物(PFAS)代替品開発ツールキット/IBMアルマデンリサーチセンター
・循環型・カーボンネガティブな未来に向けたポルトランドセメントコンクリート製造の変革/アラバマ大学
・グローバル課題のための持続可能な材料:太陽光発電材料の循環による重要物質サプライチェーンの確保/バテル記念研究所リサイクル繊維とアパレル製造業のエコシステム/デラウェア大学
・気候変動に対する課題解決のための自然ベースのナノ材料の開発/ニューヨーク州立大学研究財団、オーストラリア側パートナー:クイーンズランド大学
・エネルギー高効率な応用に向けた持続可能なトポロジカルエネルギー材料(Sustainable Topological Energy Materials:STEM)の開発/マサチューセッツ工科大学
・水循環を目指して:高濃度塩水からのグリーン水素と高付加価値材料の取り出し/オレゴン州立大学

[DW編集局]