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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防総省(DOD)
- 元記事公開日:
- 2022/12/23
- 抄訳記事公開日:
- 2023/02/13
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バイデン大統領が国防権限法に署名
- 本文:
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(2022年12月23日付、国防総省(Department of Defense:DOD)による標記発表の概要は以下のとおり)
バイデン大統領が、DODに8,167億ドルを割り当てる2023年度国防権限法に署名した。本法により、DOD職員の給与を4.6%引き上げ、またインフレの影響への対処と国家防衛戦略の実施加速のための追加要求450億ドルを予算化した。 さらに、エネルギー省(DOE)と国防原子力施設安全委員会(Defense Nuclear Facilities Safety Board)の国家安全保障プログラムに303億ドル、その他の国防関連活動に3億7,800万ドルを承認した。また、本法で議論になった項目の一つは、本法が軍人へのCOVID-19予防接種の義務づけを廃止するよう要求していることであった。
軍人に関しては、本法により報酬へのインフレの影響対策として追加の財政的支援が認められたほか、基本的ニーズ手当(basic needs allowance)の受給対象範囲の拡大が可能となった。また、駐屯地の変更に伴う配偶者の職業免許再取得や関連コストの金銭的補償のほか物価地域の居住に対する基本手当などについて処遇改善が盛り込まれた。
軍備については、アーレイ・バーク級駆逐艦3隻を含む11隻の海軍の造船に326億ドルを承認した。また、F-18E/F機8機、F-35C機16機、F-35B機15機、CH-53Kヘリ12機、V-22オスプレイ2機、E-2Dホークアイ7機、KC-130Jタンカー5機の追加のほか、トライトンやスティングレイを含むいくつかの無人航空機にも資金が提供される。
また本法は、「欧州抑止イニチアチブ(European Deterrence Initiative)」の2023年度予算要求額全額を承認し、「ウクライナ安全保障支援イニシアチブ(Ukraine Security Assistance Initiative)」の延長と修正を行い、NATOに対する米国の強固なコミットメントを示した。
加えて、本法により「太平洋抑止イニシアチブ(Pacific Deterrence Initiative)」が今年度末まで延長され、その目標を支援するために約115億ドルの投資が特定された。また、国防安全保障協力局の国際安全保障協力プログラムを通じた友好国の能力構築に対する1億9,850万ドルの増額など、国際的な活動への財政措置も行われる。さらに、本法は非正規戦争に関する知識を発展させるための中心的なメカニズムとして「非正規戦争における安全保障研究センター(Center for Security Studies in Irregular Warfare)」を設立する権限をDODに与えており、本センターは同盟国や友好国にも開放される予定である。
また、本法は特殊作戦軍(U.S. Special Operations Command)の予算も要求額全額を承認している。
[DW編集局]