[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2023/01/10
抄訳記事公開日:
2023/02/22

NSFが技術移転支援団体とバイオテクノロジー研究の市場化に向けた協力を開始

NSF, NobleReach Emerge partner on new effort to speed biotechnology development and translation

本文:

(2023年1月10日付、全米科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

NSFとノーブルリーチ・エマージ(NobleReach Emerge)*は、500万ドルの新たなパートナーシップ契約を締結し、NSFが資金提供する研究を、商業的・社会的インパクトのあるバイオテクノロジーやバイオインスパイアード・デザインへ転換させることを目指す。ノーブルリーチ・エマージは、研究者が製品開発への潜在的な道筋や研究チームのビジネスファンダメンタルズを評価するのを支援する。さらに、経験豊富なアドバイザーチームと協力し、このカスタマイズされた評価をもとに、研究チームが製品開発、市場参入戦略の策定、ピッチ資料作成、技術経済分析などの重要事項に対処できるように、独自にマッチングした起業家を雇用する。

本パートナーシップの最初のステップは、市場調査、助成金分析、研究者の準備性評価に基づいて研究者を特定することである。NSFのスタッフは、事業性がある研究を特定し、研究者を選定してノーブルリーチ・エマージに紹介する。支援対象となる研究者が選ばれ、契約が成立すると、ノーブルリーチ・エマージ・チームが当該研究者と協力して、研究を市場に出す準備を進めることになる。

なお、NSFによるこの取組みは、経済的・社会的に広く応用される重要な技術分野において、持続的な国家的技術転換プログラムのモデルとなることを目的としている。

[*編集局注:ノーブルリーチ・エマージ(NobleReach Emerge)は民間非営利財団であるノーブルリーチ財団(NobleaRearch Foundation)の下部組織である。なお、NSF発表の元記事では、ノーブルリーチ・エマージは「過去にはIQT・エマージ(IQT Emerge)として知られていた」との括弧書きが添えられている。IQT(In-Q-Tel)とは中央情報局(Central Intelligence Agency:CIA)やその他の米国の諜報関連組織のための独立した非営利の投資会社であるが、2023年1月12日付の国土安全保障省のウェブサイト記事(https://www.dhs.gov/science-and-technology/iqt)には「最近IQTは米国政府によって資金提供を受けた研究開発からの技術イノベーション商業化に特化した新たな取り組みとしてIQT・エマージ(IQT Emerge)を発表した」との記載が見られる。しかし、IQT・エマージがノーブルリーチ・エマージに転換した経緯や理由についてはウェブ上で情報が見つからなかった。]

[DW編集局]