[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2023/01/10
抄訳記事公開日:
2023/02/24

DOEが安価で高効率な先進電気自動車用電池の開発に4,200万ドルを拠出

DOE Announces $42 Million to Develop More Affordable and Efficient Advanced Electric Vehicle Batteries in America

本文:

(2023年1月10日付、エネルギー省(Department of Energy:DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)

DOEは本日、電気自動車(EV)に搭載する先進的な電池の国内サプライチェーンを強化する12のプロジェクトに対し、4,200万ドルの資金提供を行うことを発表した。「米国の低炭素生活のための電気自動車(Electric Vehicles for American Low-Carbon Living:EVs4ALL)」プログラムに選ばれたプロジェクトは、長寿命、高速充電、氷点下での効率的な作動、容量保持率の向上に優れた電池を開発することで、米国内のEV普及を拡大することを目的としている。

EVs4ALLプログラムは、DOEのエネルギー高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency-Energy:ARPA-E)によって運営されている。ARPA-Eは、次世代電池技術の開発を通じて、EV普及の鍵となる技術障壁の解決にあたるため、大学、国立研究所、民間企業から以下の12プロジェクトを選出した。

1.24M Technologies社:低コストで急速充電が可能な低温性能に優れたEV用ナトリウム金属電池の開発(320万ドル)
2.Ampcera社:熱変調型セル技術(thermally modulated cell technology:TMCT)を取り入れた固体電池の開発(212万ドル)
3.国立再生エネルギー研究所(NREL):次世代電池のリスクを表すデータとパラメータの評価(343万ドル)
4.オハイオ州立大学:高速充電・超長寿命の高出力電池プロトタイプの規模拡大(388万ドル)
5.Project K社:カリウムイオン電池の開発と商品化(259万ドル)
6.サンディア国立研究所:先進電池材料と電池の安全性の初期評価のための新規な予測シミュレーション/モデリング・試験フレームワーク開発(370万ドル)
7.Solid Power Operating社: 高エネルギー・急速充電のEV電池を可能とする3D構造のリチウム金属負極と新たな硫黄複合正極の開発(560万ドル)
8.South 8 Technologies社:新たな液化ガス電解質技術を使用した急速充電高出力リチウムイオン電池の開発(受賞額:315万ドル)
9.Tyfast Energy社:電極材料と電解質の新たな組合せによる高エネルギー密度・超高速充電・長寿命の電池の開発(282万ドル)
10.メリーランド大学:固体リチウム金属電池の充放電率性能・エネルギー密度・動作温度範囲の向上(485万ドル)
11.バージニア工科大学:コバルト・ニッケルフリーの正極、急速充電・全天候型電解質、石炭由来の急速充電型・高容量正極を使ったEV用電池の開発(受賞金額:295万ドル)
12.ゼータ・エナジー社:入手・充電が非常に容易な高リチウム含量の新たな負極の創成(400万ドル)

[DW編集局]