[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2023/01/26
抄訳記事公開日:
2023/03/06

DOE、バイオ燃料の生産加速のため1億1,800万ドルを授与

U.S. Department of Energy Awards $118 Million to Accelerate Domestic Biofuel Production

本文:

(2023年1月26日付、米国エネルギー省(Department of Energy:DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)

DOEは本日、輸送業と製造業の需要に対応するため、持続可能なバイオ燃料生産を加速する17のプロジェクトに1億1,800万ドルの資金提供を行うと発表した。選定されたプロジェクトは大学や民間企業で実施され、バイオリファイナリーの開発を予備試験から実証の段階まで進めることにより、バイオ燃料とバイオ製品の国内生産を促進して化石燃料からの排出を削減する持続可能な燃料の製造を目指す。この資金提供は、公平でクリーンなエネルギーの未来を実現し、2050年までに経済全体でネットゼロ排出を達成する道筋をつけるというバイデン大統領の目標を支援するものである。選ばれたプロジェクトは、2030年までにコスト競争力のあるバイオ燃料を実現し、温室効果ガスを少なくとも70%削減するというDOEの目標達成に貢献する。

広く入手可能な国内の原料と高度な精製技術から得られるエネルギー密度の高いバイオ燃料は、輸送部門全体の温室効果ガスを削減してバイオエコノミーを加速できる低炭素燃料への道筋を提供する。高度なバイオ燃料の商業化に際しては新たな精製システムへの資金調達が障壁となり得るが、この資金提供により技術的な不確実性を軽減し商業展開を可能とする。

選ばれたプロジェクトには予備試験・試験・実証プロジェクトが含まれ、既存のバイオマス燃料化技術をスケールアップし、最終的に年間数百万ガロンの低炭素燃料を生産することが期待されている。これらの技術への投資によって、9つの州において農村地域や十分なサービスを受けていない地域での高収入の雇用を創出する。選ばれたプロジェクトによって提出された計画には、将来のバイオエネルギー人材を教育・訓練するため、地元の学区と協力する考えが示されている。さらにこれらのプロジェクトは、複数省庁による枠組みである「輸送の脱炭素化のための国家計画(U.S. National Blueprint for Transportation Decarbonization)」における再生可能燃料の目標に沿っている。また、2030年までに年間30億ガロン、2050年までに年間350億ガロンの持続可能な航空燃料の生産を目指す「持続可能な航空燃料グランドチャレンジ(U.S. Sustainable Aviation Fuel Grand Challenge)」の国家目標を支えるものでもある。

助成金額は50万ドルから8,000万ドルで、多くは200万ドル以上である。今回の採択は、最終的な金額調整と追加の適格性審査を経て、DOEのバイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office:BETO)によって管理される。DOEは過去2年間、BETOを通じてバイオエネルギーとバイオリファイナリーの研究開発に5億ドル以上を投資してきている。

[DW編集局]