[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防総省(DOD)
元記事公開日:
2023/01/25
抄訳記事公開日:
2023/03/06

商業技術の迅速な活用による国防総省の近代化

DOD Modernization Relies on Rapidly Leveraging Commercial Technology

本文:

(2023年1月25日付、国防総省(Department of Defense:DOD)の標記発表の概要は以下のとおり)

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit:DIU)は、人工知能/機械学習、自律性、サイバー、エネルギー、ヒューマンシステム、宇宙の6分野の技術の活用に重点を置いている。

ロイドJ. オースティン3世国防長官は、昨年12月のレーガン国防フォーラム(Reagan National Defense Forum)にて国家防衛戦略上の競合相手に対する優位性を獲得し維持するためには、商業技術の採用を桁違いに増やす必要がある旨を述べた。

2022年、DIUは17の商業的な課題解決技術のDODユーザーへの移行を支援した。DIU局長代理のMike Madsen氏によると、DIUでは「移行」とはプロトタイプが完成してDODや米国政府のパートナーとの製造・サービス契約が結ばれることを意味しているが、DIUがこのプロセスに要する期間は通常12~24か月であって、政府調達としては極めて迅速に事を進めているという。

2022年度には、DIU資金の86%が非伝統的企業(non-traditional businesses)、73%が小企業に供与され、33%がDODと初めて取引するベンダーであった。Madsen氏によると、国家安全保障のイノベーション基盤を成長・強化させるためには参入障壁削減に取り組むことが極めて重要であり、DIUは軍や戦闘司令部の防衛パートナー、さらに時には民間機関、諜報機関とも連携して新興技術の試作と実用化を進めることによって国防の近代化に取り組んでいる。

DIUが2022年にDODに移行させた商業的課題解決技術は次のとおり:

•AIベースのナレッジグラフ構築
•自動化された脆弱性の検出と修正
•自律的な海上での諜報、監視、偵察活動
•商業的な脅威データ
•サイバー脅威対策
•英語・外国語ソースからのマルチモーダルデータセット変換
•ナビゲーションの敏捷性を高める小型衛星用ホールスラスタ
•通信における敵対行為を排除する携帯用脅威ハンティングプラットフォーム
•金融取引を監視するインテリジェント・ビジネス・オートメーション
•小型衛星を使用した平時表示と警告
•パイロットのシミュレーション訓練
•ウイルス暴露早期検出用の脅威暴露の迅速分析
•安全なクラウド管理
•無人航空機システムを使用した短距離偵察

[DW編集局]