（2023年1月27日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり）

バイデン大統領は、米州サミットの開会式で、「経済的発展のための米州パートナーシップ（Americas Partnership for Economic Prosperity）」を発表した。これは、米州の経済成長を促進し、今後数十年の重要課題に取り組み、経済協力拡大を目指す歴史的な新イニシアチブである。米州サミットには米国に加え、バルバドス、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、メキシコ、パナマ、ペルー、ウルグアイの各国が参加し本パートナーシップに参画するが、これらの国々のGDPは西半球全体の約90%を占めている。

本パートナーシップは、柔軟な枠組みであり、繁栄する米州についての価値観とビジョンを共有する全ての国々に開かれている。本発表の後、取り組みやその他の協力分野についての今後の交渉準備から作業を始め、本パートナーシップを迅速に実行に移していく。また、バイデン大統領のビジョンの進展を図るため、労働者、環境保護団体、市民社会、産業界、企業、および議会と緊密な協議を継続する。

本パートナーシップは、気候危機に対処しつつ、下記の重要な分野において高水準の合意を追求するものである：

◆地域の競争力：　税関手続き、貿易円滑化、物流、優れた規制慣行、非関税障壁など、競争力を高め、持続可能でダイナミックな経済成長と投資に向けた適切な基盤を構築するための事項に焦点を当てる。
◆レジリエンス：　環境と労働者を保護しつつ、地理的な近接性と深い貿易関係を活用し、サプライチェーンの持続可能性と強靭性を強化し、中小企業を成長させる。
◆繁栄の共有：　すべての人がダイナミックな経済から恩恵を受けられるようにするために、汚職、脱税、その他我々の業務執行の阻害要因に対処しつつ、労働力開発、労働基準、質の高い仕事の促進への投資、金融包摂の拡大、公共サービスの改善など、国民の生活をより公正で安全にする方法に焦点をあてる。
◆包括的で持続可能な投資：　地域の潜在力を最大限に引き出すために、地域の経済制度を活性化させ、地域への責任ある民間投資に向けて協力しつつ、必要な資金調達を進める。

[DW編集局]