[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/02/01
抄訳記事公開日:
2023/03/09

EUとシンガポールのデジタルパートナーシップが発足

EU and Singapore launch Digital Partnership

本文:

(2023年2月1日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、EUとシンガポールは、デジタル技術分野における協力を強化する「デジタルパートナーシップ(Digital Partnership)」およびその主要成果物である「デジタル貿易原則(Digital Trade Principles)」に署名した。これはプライバシーを守りつつ、デジタル経済における財やサービスの自由な流れを促進することを目指すものである。

本パートナーシップは、EUが開かれた外向きの経済と東南アジアにおける活気ある物流と金融のハブで築いてきたダイナミックな関係を反映している。双方は、半導体、信頼性のあるデータ流通とデータイノベーション、デジタルトラスト、標準、デジタルによる貿易円滑化、労働者のデジタルスキル、企業と公共サービスのデジタルトランスフォーメーション(DX)などの重要な領域で協力することに合意した。このパートナーシップは、「デジタルの10年のための欧州の道筋『デジタルコンパス』(2030 Digital Compass:the European way for the Digital Decade)」に沿ったものであり、EUのインド太平洋戦略の実施におけるもう一方の重要なステップを表している。

本デジタルパートナーシップでは、具体的に以下のことを実施する。

・人工知能(AI)や半導体などの最先端技術における研究協力の強化
・AIや電子署名(eID)の分野などの規制方式における協力の促進
・データセンターやEU‐東南アジア間の接続のための海底通信ケーブルなど、強靱で持続可能なデジタルインフラへの投資の促進
・データ保護規則およびその他の公共政策目標に準拠し、信頼性のある国境を越えたデータ流通の確保
・サイバーセキュリティ分野における情報交換と協力の促進
・国際機関や標準化フォーラムでの連携構築
・ペーパーレス取引、電子請求書、電子決済、電子取引枠組みなど、共同プロジェクトによる取り組みなど、デジタル取引の促進

シンガポールとEUは、電子署名と人工知能ガバナンスにおける共通のアプローチを模索し、デジタル貿易と中小企業のDXを促進するプロジェクトに取り組むという、2023年に向けた主要優先実施事項に合意した。

デジタル貿易原則への署名は、本デジタルパートナーシップの最初の具体的な成果であり、EUのインド太平洋戦略の実施における重要な第一歩となる。

[DW編集局]