[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2023/02/28
抄訳記事公開日:
2023/03/30

バイデン政権、初の「CHIPS for America」による資金提供の公募開始

Biden-Harris Administration Launches First CHIPS for America Funding Opportunity

本文:

(2023年2月28日付、国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、バイデン政権はNISTを通じて、半導体製造における米国のリーダーシップ回復、半導体サプライチェーン全体での高賃金な雇用促進、また米国の経済・国家安全保障の推進のため、「CHIPS for America」プログラムによる最初の資金提供の公募を開始した。商務省(DOC)は、超党派「半導体・科学法」(CHIPS and Science Act)の一環として、米国半導体産業の活性化のために、390億ドルの半導体産業向けの補助金を含む500億ドルの資金を管理している。最初の資金提供では、最先端・現世代・成熟ノードの半導体を生産する施設の建設、拡張、現代化のプロジェクト募集を行う。本公募では、前工程のウェハー製造と後工程のパッケージングの双方が対象となる。今後、DOCは、春の遅い時期に半導体材料・装置施設向けの資金提供、秋に研究開発施設向けの資金提供について公募を行う予定である。

また、「CHIPS for America」プログラムは、本日次のような「成功のためのビジョン」を発表した:米国の経済と国家安全保障を向上させるため、10年後までに、①米国に少なくとも2つの新たな大規模最先端ロジックチップファブの集積地を作る、②米国に複数の量産型先端パッケージ施設を作る、③量産型最先端メモリーチップを生産する、④特に国内の重要産業向けに現世代の成熟ノードチップの生産能力を増強する。

なお、今回の最初の公募では、プロジェクトが米国の経済および国家安全保障をいかに向上させるかに評価の主眼が置かれるほか、申請者の商業的な実現可能性、財務的な強さ、技術的な実現可能性と準備状況、人材開発、包括的な経済成長を促進する取り組み、についても評価が行われる。資金は、直接資金、連邦ローン、第三者ローンの連邦保証のいずれか、もしくはこれらの組み合わせの形で提供される。また、本制度は私的な投資やその他の財源によって補完されるよう設計されており、申請者は自ら資金調達することが推奨される。

さらに、申請者は先進製造業投資控除(Advanced Manufacturing Investment Credit)を申請することが推奨される。この控除は半導体製造施設や半導体製造装置への適格な投資に対する連邦所得税控除であり、「半導体・科学法」が提供する一連の奨励策の重要な要素である。

[DW編集局]