[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府
元記事公開日:
2023/03/29
抄訳記事公開日:
2023/04/05

AI開発の支援策を複数延長 1.2億ユーロ追加投資へ

France 2030 : Lancement de nouveaux dispositifs dans le cadre de la stratégie nationale en intelligence artificielle

本文:

 フランス経済・財務・産業・デジタル主権省は3月29日、信頼度の高い人工知能(AI)開発などを支援するプロジェクト公募の延長や新規募集を発表した。政府はこの目的で1億2,000万ユーロを投じる。

 AIの研究開発をめぐっては2021年11月、政府がAI国家戦略(第2期)を発表。「機器搭載用のAI」「信頼性の高いAI」「エコロジー対策のAI」といった優先度の高い領域の支援を目指し、技術の実用化を進めている。

 今回公募の延長が発表されたのは、次の二つ。

▽「信頼度の高いAIの実証」(DIAC)プロジェクトの公募
 確実性、安全性、強度、簡潔性、倫理性などの面で、信頼度の高いAIを複数組み合わせたシステムの実証を目指す。医療、輸送、新しいモビリティ、エネルギー、主要インフラなどへの応用を視野に入れている。ファンディング担当は公共投資銀行。

▽「フランス国内でのAIの実証」(DIAT)プロジェクトの公募
 データサイエンスや、海外県などを含むフランス国内の懸案解決に資するAI開発に特化した技術の実証を目的とした支援。エネルギーやデータサイエンスで機能する簡易タイプのAIを使い、公共サービスを担う機関が環境面での目標を達成させる狙いがある。預金供託公庫グループ傘下の国土開発銀行がファンディングを行う。

 また新規は「技術成熟と機器搭載用AIの技術実証」のプロジェクト公募。AIの推論や学習機能、センサー(特にモビリティ、モノのインターネット(IoT)、医療機器、エネルギー網、都市部外のインフラ、情報通信インフラ、農業機器など)を実用化する条件のもとで実証する。対象は特に半導体向けのハードウェアの分野に関わるプロジェクトなどで、公共投資銀行がファンディングを行う。

 ジャン=ノエル・バロー同省付特命大臣(DX担当)は「これらの施策は、AI開発を促していくための重要なステップだが、今後さらに別の施策を追加していくことになるだろう」と述べた。

[DW編集局]