[本文]
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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/02/22
- 抄訳記事公開日:
- 2023/04/06
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バイデン政権が洋上風力発電の拡大策を発表
- 本文:
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(2023年2月22日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
本日、バイデン政権は、洋上風力発電にかかわる雇用と地域経済開発を全米に拡大するための最新の措置を発表した。これらの行動は、初のメキシコ湾洋上風力発電のリース販売の提案を含むもので、米国の製造業を活性化し、イノベーションを活用して、家庭や企業に信頼できる安価な電力を供給し、エネルギー安全保障を強化するというバイデン大統領のクリーンエネルギーおよび経済政策を推進するものである。
具体的な行動としては、以下のようなものがある。
①メキシコ湾における洋上風力発電の推進
内務省(Department of Interior:DOI)は、テキサス州とルイジアナ州のメキシコ湾沖合にある3つの地域について、洋上風力発電のリース販売案を初めて発表した。これらの地域では、約130万世帯の電力に相当するクリーンエネルギーを発電できる可能性がある。なお、DOIの海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management:BOEM)は、米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)と協力し、他の用途との重複が少なく環境への影響も少ない地域を探索するため、メキシコ湾の生態系全体の分析を行っている。②連邦-州の洋上風力発電実施パートナーシップの拡大
昨年、バイデン大統領は、大西洋の洋上風力発電の開発が労働者や地域社会にもたらす利益を最大化するために、11の州と共に「連邦-州洋上風力発電実施パートナーシップ」(Federal-State Offshore Wind Implementation Partnership)を立ち上げた。現在、カリフォルニア州とルイジアナ州が本パートナーシップに加わり、サプライチェーン構築や人材育成などについて連邦機関や他の州と協力している。③浮体式洋上風力発電開発の加速
本日、エネルギー省(Department of Energy:DOE)、DOI、商務省(Department of Commerce:DOC)、運輸省(Department of Transportation:DOT)は、2035年までに浮体式洋上風力発電のコストを70%以上削減するという政権の目標を推進するため、幅広いセクターのリーダーを招集して2日間の「浮体式洋上風力発電サミット(Floating Wind Shot Summit)」を開催し、浮体式洋上風力発電の導入に向けたイノベーション優先事項、インフラ整備、地域連携などについて議論する。バイデン大統領は政権成立後すでに何十億ドルかをアメリカの洋上風力発電に導入しており、2022年の新たな投資は前年の3倍以上にあたる98億ドルであった。政権は東海岸における新しい製造業や港湾活動のみならず、その他の地域におけるサプライチェーン全体の展開も広く支援している。
大統領は2030年までに30ギガワットの洋上風力による発電、2035年までに15ギガワットの浮体式洋上風力による発電を目指している。行政機関による取組に加え、政権ではクリーンエネルギーに関する税額控除のほか、送電網や港湾インフラへの投資など、インフラ削減法や超党派インフラ法が定めるところをすみやかに実現するための取組を進める。
[DW編集局]