[本文]
-
- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究省
- 元記事公開日:
- 2023/02/28
- 抄訳記事公開日:
- 2023/04/07
-
医療と研究の相乗効果を高める第4次希少疾患国家計画(PNMR4)
- 本文:
-
(2023年2月28日付、高等教育・研究省(MESR)による標記発表の概要は以下のとおり)
政府は、2024年に始まる「第4次希少疾病国家計画」(PNMR4)の策定作業を、今年3月までに始めた。このPNMR4では新たに希少疾患規範拠点(5年間)を指定し、希少疾患の治療の実践例を普及させたり、海外も含めた希少疾患対策地域ネットワークを展開したりすることなどを目指す。
これまでフランスでは、第3次希少疾患国家計画(PNMR3)のもとで、診断がつかずに放置される患者を減らす対策に重点が置かれてきた。これらの施策をPNMR4において集約して強化するとともに、診断をさらに進歩させるため、健康データの収集やバイオバンクを強化し、希少疾患の治療やバイオセラピーへのアクセスを強化することを目指すという。
PNMR3の枠組みにおける研究例としては、政府の「優先研究プログラム(PEPR)」の一環として、診断の行き詰まりを軽減し、希少疾患に関する相互運用可能で再利用可能な新たなデータベースを作成する目的で、2件のプロジェクト公募に2,000万ユーロの資金提供を行っている。国立研究機構(ANR)は、年間200万ユーロの追加予算を、これらの疾患に関するトランスレーショナル研究に割り当てている。2011~2021年に、ANRは500以上のプロジェクトに4億ユーロ以上の資金提供を行ったが、これには5か年投融資計画「フランス2030」の前身にあたる、旧「未来投資プログラム」のもとで6,000万ユーロ以上の助成を受けた大学病院研究院(IHU)であるイマジン研究所の創設などが含まれる。
希少疾患の研究は、バイオセラピー・バイオプロダクション加速戦略を通じて、間接的ではあるが大きな支援を受けている。この支援は、細胞治療や遺伝子治療の開発・生産に関する学術プラットフォーム、インテグレータを通じ、製品を扱うバイオテック企業への資金提供公募を通じて行われる。
[DW編集局]