[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/03/13
抄訳記事公開日:
2023/04/14

原子力潜水艦に関する豪・英・米の3カ国連携

FACT SHEET: Trilateral Australia-UK-US Partnership on Nuclear-Powered Submarines

本文:

(2023年3月13日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、オーストラリア(豪州)のアルバニージー首相、英国のスナク首相、米国のバイデン大統領は、豪州・英国・米国(AUKUS)の安全保障強化パートナーシップを介して、豪州が通常兵器搭載の原子力潜水艦(SSN)を保有するための取決めを発表した。2021年9月15日以来、3カ国は、最高度の核不拡散基準を設定しつつ、豪州がSSNを有するための最適な道筋を特定するため18ヶ月にわたる協議を行ってきた。本日発表された計画はこの取組を現実化するものであり、3カ国の潜水艦産業基盤と海中での軍事力を引き上げ、抑止力を強化し、インド太平洋の安定を促進するものである。3カ国の潜水艦技術の粋を集めて設計された最新鋭のプラットフォームとなるSSN-AUKUSは、英国の次世代SSNの設計をベースに、米国の最先端の潜水艦技術を取り入れたもので、豪州と英国の双方で建造・配備される予定である。

英米両国は、豪州にできるだけ早い時期にSSN能力を提供する一方で、この技術を安全に運用、維持、規制する能力を確保し、核不拡散のための最高度の基準を設定するため、次のような段階的なアプローチをとる。

①人員派遣と寄港: 2023年から、豪州の軍人と文民が、米国海軍、英国海軍等の潜水艦産業基地内に駐在する。また、米国は2023年から、英国は2026年から、SSNの豪州への寄港を増やす。
②潜水艦のローテーション部隊: 2027年に英米両国は西豪州パース近郊の海軍基地に、英国のアストゥート級潜水艦1隻と米国のバージニア級潜水艦最大4隻のローテーションを構築する計画を推進する。
③米国バージニア級潜水艦の売却: 2030年代初頭から、米国は議会の承認を待って豪州にバージニア級潜水艦を3隻売却する予定であり、必要に応じてさらに2隻まで売却する。
④SSN-AUKUS: 英国の潜水艦設計と米国の先端技術の組み合わせは、三国間の産業協力を強化しつつ、豪州の長期的な防衛ニーズに応えるクラス最高の潜水艦を提供することになる。

3カ国はいずれも、英国及び米国の海軍原子力推進計画の比類なき安全性を支えてきた原則に基づき、海軍原子力推進技術の責任ある管理を進めていく。 また、AUKUSによる潜水艦協力は、3カ国のインフラと産業能力に大きな利益をもたらすものである。実証済みの先進的な米国の技術をSSN-AUKUSに取り入れることで、3カ国のSSNプラットフォームの能力、共通性、相互運用性の最適化が見込まれる。

[DW編集局]