[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2023/03/24
抄訳記事公開日:
2023/04/25

国立科学財団と5つの米国機関、データ・知識統合インフラの構築プログラムを開始

NSF and 5 other U.S. agencies launch program to build an integrated data and knowledge infrastructure

本文:

(2023年3月24日付、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

NSFは本日、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration:NASA)、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)、司法省研究所(National Institute of Justice:NIJ)、米国海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)、米国地質調査所(United States Geological Survey:USGS)と共同で、オープン・ナレッジ・ネットワークと呼ばれるデータと知識の統合インフラのプロトタイプ構築に向けて、2,000万ドルの投資となる「オープン・ナレッジ・ネットワークのプロトタイプ構築(Building the Prototype Open Knowledge Network:Proto-OKN)」助成を立ち上げた。オープン・ナレッジ・ネットワークとは、一般からアクセス可能な、相互接続されたデータリポジトリと関連する知識グラフのセットであり、幅広い社会的課題に対するデータ駆動型で人工知能ベースのソリューションを可能にするものである。

Proto-OKNは、社会問題への取組み、エビデンスに基づく政策の推進、斬新なAI能力の開発など、さまざまな用途の統合情報へのアクセスを提供することにより、政府機関、企業、非営利団体、研究者など、幅広い人々や組織に利益をもたらすことができる。本プログラムが資金提供するプロジェクトは、関連する実体についての情報を結びつけることでデータから実用的な洞察を引き出す能力を変革しつつ、次なる情報革命に不可欠な公共データインフラを提供するものである。

Proto-OKNでは、以下のカテゴリーにおけるトランスレーショナル・リサーチ・プロジェクトに資金提供を行う。

■テーマ1:Proto-OKN ユースケース: 知識グラフまたは「ノード(node)」を開発し、公平性、社会的ケア、正義、気候変動、災害管理、健康コミュニケーション、サプライチェーン、金融リスク分析などのさまざまな社会的課題に対するデータ中心のソリューションを提供する。
■テーマ2:Proto-OKN ファブリック : テーマ1で開発された知識グラフをつなぐ「相互接続ファブリック(interconnecting fabric)」を提供するために必要な技術を開発・展開する。
■テーマ3:Proto-OKN教育・普及活動:Proto-OKNへの参加に関心を持つ人々や組織向けの教材やツールを作成する。

なお、Proto-OKNは、NSFの「Convergence Accelerator Track A: Open Knowledge Networks」および、2022年にNSFと大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)が実施した「Open Knowledge Network Innovation Sprint」の後続として行われる事業である。また、Proto-OKNはNSFに新設された技術・イノベーション・パートナーシップ局による重要技術への投資の一環でもある。

[DW編集局]