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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/03/28
- 抄訳記事公開日:
- 2023/05/08
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宇宙サイバーセキュリティの強化に関するフォーラムの開催
- 本文:
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(2023年3月28日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
本日、国家サイバー長官室(Office of the National Cyber Director:ONCD)と国家宇宙会議(National Space Council)は、宇宙システムのエコシステムにおけるサイバーセキュリティの強化に焦点を当てたフォーラムを開催し、政府および民間のリーダーを招集した。幹部レベルによる充実した議論を促進し、宇宙システムのエコシステム全体にわたるサイバーセキュリティ投資を促す行動を後押しすることを目的とし、政府関係では、商務省(DOC)、米国航空宇宙局(NASA)、国家安全保障会議(National Security Council)、米国宇宙軍などが、民間では衛星通信、打上げ、画像、クラウド、データ、防衛システム・サービス、ベンチャーキャピタル等、宇宙に関連するさまざまな分野の企業が参加した。
宇宙産業からの参加者は、経営陣がサイバーリスクを評価するための戦略、サプライチェーン上の課題への対応、耐量子暗号アルゴリズムの導入、オープンソースライブラリのセキュリティ向上の必要性など、現在の宇宙システムのサイバーセキュリティ対策に関する各機関の見解を共有した。さらに宇宙政策指令5号(Space Policy Directive-5)「宇宙システムのサイバーセキュリティ原則(Cybersecurity Principles for Space Systems)」などの既存政策に基づく勧告について議論がなされ、政府関係者は官民の宇宙システムの開発者・運用者が脅威に対応して各々のシステムを改善するための具体的かつ包括的なガイダンスの必要性を認めた。そして参加者全員が、サイバーセキュリティへの投資拡大を通じて米国の宇宙システムの強靱性を強化することに対して幹部レベルの関心が重要かつ緊急であることを強調した。また、今後の官民の協働に向けて以下の取組が示された:
◆ONCDは、今後数ヶ月の間に①現行の政策下での産業見通しと②詳細ガイダンス等を要する不足部分について把握するためのワークショップを米国の宇宙産業の地域拠点で開催する。
◆DOCは、官民の宇宙およびサイバーセキュリティの幅広い関係者が参加する宇宙サイバーセキュリティシンポジウム(Space Cybersecurity Symposium)を開催する。
◆国立標準技術研究所(NIST)は、「NISTサイバーセキュリティフレームワーク(NIST Cybersecurity Framework)」を商業宇宙活動に適用するための方法とサイバーセキュリティについての報告書「商業衛星運用のためのサイバーセキュリティ入門(Introduction to Cybersecurity for Commercial Satellite Operations)」を今年度中に完成させる。 [DW編集局]