[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/04/04
抄訳記事公開日:
2023/05/11

バイデン政権、エネルギーコミュニティの活性化、石炭労働者の支援、中国などの競合相手への依存度低減のための新たなクリーンエネルギー・プロジェクトを発表

FACT SHEET: Biden-Harris Administration Announces New Clean Energy Projects to Revitalize Energy Communities, Support Coal Workers, and Reduce Reliance on Competitors Like China

本文:

(2023年4月4日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、バイデン政権は、ホワイトハウスでのエネルギーコミュニティとの会合で、雇用創出、コスト削減、投資を行うための新たな施策を発表する。これにより、経済活性化を支援し、サプライチェーンを強化し、石炭・石油・ガスの労働者が新たなクリーンエネルギー経済の恩恵を受けることを確実なものとするために、エネルギーコミュニティへの新たな投資を進められる予定である。これは、「石炭・発電所コミュニティと経済活性化に関する省庁間作業部会(Interagency Working Group on Coal and Power Plant Communities and Economic Revitalization)」が、全国で最も損失の大きかったエネルギーコミュニティに対して行った、連邦機関全体からの140億ドル以上の投資に上乗せするものである。

[施策の主な内容は以下のとおりである]

・石炭コミュニティへ新たな機会を提供:
米国財務省と内国歳入庁は、インフレ削減法を通じて、クリーンエネルギーのプロジェクト・施設の開発事業者に対し、投資および生産税額控除に加えて数十億ドル規模のボーナス利用を許可するためのガイダンスを発表した。同ボーナスは、エネルギーコミュニティ、特に石炭コミュニティへのクリーンエネルギー投資を奨励する。また、エネルギー省(DOE)は、閉鎖された石炭火力発電所の再開発とコミュニティへの再投資をステークホルダーが特定するための「石炭火力発電所再開発可視化ツール(Coal Power Plant Redevelopment Visualization Tool)」を公開した。

・鉱山用地に新たなクリーンエネルギー・プロジェクトを展開:
DOEは、鉱山用地でのクリーンエネルギー実証プロジェクトを推進し、石炭・鉱業コミュニティへの新たな経済的機会を提供するため、超党派インフラ法を通じた4億5,000万ドルの拠出を発表した。国内には、150万エーカーの土地に約17,500の鉱山用地があり、大気・土地・水質の汚染により地域の住民が有害な汚染物質に曝されている。この土地をクリーンエネルギー・プロジェクトに転用することで、最大90GWのクリーンエネルギーが生成されると推定され、これは約3,000万世帯に供給する電力に相当する。

・重要鉱物のサプライチェーンを米国に確立:
DOEは、ノースダコタ大学とウェストバージニア大学に対し超党派インフラ法を通じた1,600万ドルを拠出し、石炭灰、酸性鉱山排水、その他の鉱山廃棄物からレアアースや他の重要鉱物を抽出・分離する、米国初の本格的な実証精製施設の設計を完了することを発表した。

なお、これらの施策は、当該作業部会を通じた過去2年間のエネルギーコミュニティに対する歴史的投資に基づくものであり、本日その成果を報告する報告書「エネルギーコミュニティの活性化:大統領への2年間の報告(Revitalizing Energy Communities: Two-Year Report to the President)」が発表された。

[DW編集局]