[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府投資総務庁(SGPI)
元記事公開日:
2023/04/19
抄訳記事公開日:
2023/05/16

フレンチテック2030:加速プログラムを立ち上げ

Lancement du programme d’accélération French Tech 2030

本文:

(2023年4月19日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)

政府は4月19日、新たな起業支援プログラム「フレンチテック2030」を開始すると発表した。政府の5か年投融資計画「フランス2030」に掲げられた10種類のテーマに沿う、およそ100の起業家らを支援し、激しい国際競争の中で国家的主権を確保していく狙いがある。

「フレンチテック」は、フランス政府が2013年から運用しているスタートアップの認証制度。認証企業のなかから分野や目的別に有望な企業を採択し、優先的に支援するなどのプログラムが運用されている。「フレンチテック2030」はそれらのプログラムの一つに位置づけられ、国際競争に対応して世界のリーダーを育成するとともに、すべての国家資源を動員し、成長の可能性が高い企業を選んでオーダーメイドの支援を提供する。

政府のフレンチテック推進チームである「フレンチテック・ミッション」が準備するが、同時にフランス公共投資銀行など、専門機関、フレンチテック認証企業のネットワーク、県、地方部局および商工会議所などが持つ専門知識も動員したいとしている。

このプログラムでは、2030年までに市場で重要なシェアを占めるようになるための高い成長を実現するとともに、環境や社会での影響力向上、戦略的分野における経済・技術的主権への貢献、そしてリスクを取る投資を行って大きな転換を生み出すことなどを、参加企業に促す。その一方で国の支援の妥当性を証明するために、一定以上の技術的および経済的成熟度を示す必要があり、「フランス2030」を担当するSGPI事務総長が議長を務める委員会による厳格な選考プロセスを経ることとなる。

最終選考では女性のリーダー等が25%、二酸化炭素の削減等に取り組む企業が50%を占める必要がある。また企業が定める憲章に違反すると支援が打ち切られる。

選択基準は、▽フランス国内の登録企業であること、▽フランス2030の目標の少なくとも1つを満たすこと、▽買収がなく独立企業であること、▽過去3年間で少なくとも500万ユーロの融資を受けていること――である。

採択企業を効果的に支援するため、そのニーズと、利用可能な国の手段を見極めて行動計画が策定される。支援の管理は、フレンチテック・ミッションに委託され、採択企業は、規制、税関または工業所有権の問題、サイバーセキュリティ、投資等に関する専用の支援を受けることができる。

[DW編集局]